Wemadeは6月30日、パク・グァンホ会長が保有する同社株の全量売却に向け、株式売買契約(SPA)を締結したと発表した。取引総額は約9200億ウォン(約1012億円)。パク会長は同日、今回の判断について、中国や北米・欧州などの主要市場で成長を加速するためだと説明した。
今回の取引は、Alibabaや中国の主要ゲーム企業と緊密な関係を持つグローバル投資プラットフォームのNeoPulseが主導する。
パク会長は社内メッセージで、自身が保有するWemade株の売却契約を締結したと明らかにした上で、最終手続きと残代金の払い込みが完了して初めて実行されると説明した。直ちに何かが変わるわけではなく、それまでは引き続き会社に責任を持ち、移行を最善の形で準備していくとした。
今回の決定についてパク会長は、Wemadeの次の成長段階を見据えた長い熟慮の末の判断だと位置付けた。
その背景として、ゲーム業界の競争軸が国内市場からグローバル市場へ移っている点を挙げた。韓国市場だけでは企業の将来像を描ける時代ではなく、より大きな市場への拡大は選択肢ではなく生存条件だとの認識を示し、Wemadeが本格的に飛躍するための足場を固める時期だと判断したと述べた。
重点市場として挙げたのは、中国と北米・欧州だ。パク会長は、MIRのIPが中国で依然として大きな価値を生み出している一方、北米・欧州にも大きな成長機会があると説明した。
投資の背景もこうした認識と重なる。NeoPulseは、WemadeのMMORPG開発力に加え、主力IPであるMIRの中国市場での競争力を主要な投資理由として示した。今後は中国のゲーム開発会社やパブリッシャー、IT企業との協業を通じ、グローバル向け新作の開発やIPビジネスモデルの多角化を進める計画だという。
パク会長は、中国市場と北米・欧州市場の両面で成長を実現するには、それに見合う外部パートナーと経営資源が必要だったと説明した。今回の決定は、Wemadeがそうした市場を軸に本格展開する道を開くものだとしている。
また、今後の重要課題としてAIを活用したゲーム開発への対応も挙げた。パク会長は、AIがゲームの作り方だけでなく遊び方も変えつつあり、市場がゲームに求める完成度や品質の基準はこれまで以上に高まっていると指摘した。その上で、変化に追随する企業ではなく、変化を主導する企業にならなければならないと強調した。
パク会長はWemadeについて、自ら長年育ててきた特別な存在だと振り返る一方、今後は自身から独立し、より大きく広い市場で成長していく段階を迎えるとの見方を示した。
さらに従業員に対しては、新たな株主を迎えてより大きな市場に向かう過程で、一人ひとりの役割は一段と重くなると強調した。Wemadeの次の成長を実際に形にするのは従業員であり、自身は引き続きその歩みを支えていく考えを示した。