Teslaの2026年第2四半期(2Q)の納車台数は前年同期を上回る見通しだが、伸びは限定的にとどまりそうだ。Wall Streetでは自動車事業の回復力に慎重な見方が広がる一方、成長の柱として蓄電事業への期待が高まっている。
電気自動車専門メディアElectrekが26日(現地時間)に報じたところによると、Teslaが投資家向けページで公表したアナリスト22人の予想集計では、2026年2Qの納車コンセンサスは40万6024台となった。
予想通りであれば、前年同期の38万4122台から5.7%増となる。ただ、増加率は小幅にとどまる。Teslaは直近2年連続で年間販売が減少しており、2026年も本格的な回復は見込みにくいとの見方が多い。
車種別では、Model 3とModel Yが39万2625台を占める見通しだ。一方、Model S、Model X、Cybertruckなどその他モデルは1万2978台にとどまる見込みで、2026年1Qの1万6130台から減少する。収益性の高いモデルや新モデルの寄与は、なお限定的といえる。
Teslaは、こうした予想がアナリストによる推計であり、同社が情報や投資判断を支持するものではないと説明している。ただ、2Q以降の数値はコンセンサスとして提示しており、2Qの総納車台数の中央値は40万8609台だった。
焦点は通期見通しにも移っている。Wall Streetの2026年通期納車コンセンサスは165万4808台で、中央値は166万7842台となった。2025年の納車実績が約164万台だったことを踏まえると、2026年の成長率は1%前後にとどまる計算だ。
通期見通しは足元で下方修正されている。Teslaが3月に示した1Q時点のコンセンサスでは、2026年通期納車は168万9691台だったが、今回は約3万5000台引き下げられた。市場が回復ペースを従来より慎重にみていることを示している。
もっとも、長期では増加基調を前提とした見方が維持されている。コンセンサスは2027年が182万4568台、2028年が206万5389台、2029年が236万5715台、2030年が264万9054台。ただ、2030年予想の標準偏差は76万0060台に達しており、数年先の販売規模を巡ってアナリスト間の見方には大きな開きがある。
一方、もう一つの成長分野である蓄電事業には比較的強気の見通しが出ている。2026年2Qのエネルギー貯蔵配備量は13.8GWhと予想された。1Q実績の8.8GWhから大きく増える計算だ。
通期では57.9GWh、2027年は79.8GWh、2030年には150.1GWhまで拡大する見通しとなっている。自動車事業の成長が鈍い中、蓄電事業が中長期の成長期待を支える構図が鮮明になっている。
自動車事業を取り巻く競争環境も重荷だ。Teslaは2026年1Qの世界EV販売でBYDを僅差で上回ったが、急回復の結果というより、中国でEV購入税優遇が廃止された後にBYDの国内販売が減少した影響が大きかったとみられる。
Teslaは1Qの世界販売の約60%を上海工場に依存し、総納車の約95%をModel 3とModel Yが占めた。商品構成の偏りは依然として大きい。
1Q実績も不安材料として残る。Teslaの1Q納車は35万8023台で、コンセンサスの36万5645台を下回った。未販売在庫も5万台を超えた。
市場予想では2Qの納車は40万6024台まで持ち直す見込みだが、高成長局面への復帰を期待する水準にはなお届いていない。今後の注目点は、車両販売が実際に回復へ向かうかどうか、そして長期見通しの前提となる低価格モデルや新たな成長ドライバーが実現するかにある。
足元のコンセンサスは、2026年の自動車事業については小幅成長にとどまる一方、蓄電事業の拡大が続くシナリオを織り込んでいる。少なくとも現時点では、Teslaの成長期待の重心は車両販売より蓄電事業に移りつつある。