ビットコインは6月に約18.5%下落し、2022年半ば以降で最悪の月間騰落率となる可能性が出ている。市場では7月の反発期待が残る一方、追加下落への警戒も強く、当面は6万ドルを維持できるかが相場の方向感を左右する重要なポイントとなりそうだ。
Cointelegraphが米国時間28日に報じたところによると、6月の大幅調整で投資家心理は悪化したものの、デリバティブ市場のポジション動向や過去の季節性を根拠に、短期的な反発を見込む見方も浮上している。
反発シナリオの根拠として注目されているのが、先物市場に積み上がった大規模なショートポジションだ。アナリストのプルは、BinanceのBTC/USDT清算ヒートマップを分析し、足元の価格より上の水準に大きなショートの清算帯が形成されていると指摘した。
注目水準は6万7645ドル近辺。このゾーンには約2億4739万ドル相当の清算ポジションが集中しており、累計のショート清算規模は約22億6000万ドルに達するという。
ビットコインがこの価格帯まで戻せば、ショートの強制清算が連鎖し、踏み上げ的な買いを誘うショートスクイーズが起きる可能性がある。プルは、ビットコインが当面6万ドル前後で底固めした後、再び下値を試す前に7万5000ドルまで反発し得るとの見方を示した。
季節要因も反発観測を支える材料だ。CoinGlassのデータを引用したアナリストのCGT_Traderによると、ビットコインの7月の平均リターンは7.6%で、平均マイナス1.4%だった6月を大きく上回る。
弱気相場の局面でも同様の傾向が確認されている。ビットコインは2018年7月に20.96%、2022年7月に16.8%上昇した。直近でも2024年7月は2.95%、2025年7月は8.13%の上昇率を記録している。
米中間選挙の年に限っても、7月の平均上昇率は10.3%と年間で最も高かった。一方、同じ条件での6月平均はマイナス17%にとどまる。足元でビットコインが6万ドル前後で推移していることを踏まえると、平均的な季節パターンに沿うだけでも、7月には6万4500~6万6100ドルまで戻す可能性があるとの試算だ。2018年や2022年並みの強い反発が再現されれば、7万~7万2500ドルも視野に入る。
もっとも、下方向のリスクは依然として残る。ビットコインは現在、200週単純移動平均線(SMA)に当たる6万2445ドルを下回って推移している。市場では、この長期移動平均線を割り込んだ後に下落が加速した2022年の弱気相場と似た展開を懸念する声もある。
短期のテクニカル面も重荷だ。足元の値動きは弱気フラッグ下放れの形状を示しており、200日単純移動平均線を早期に回復できなければ、7月中に5万5000ドルまで下押しする可能性があるとの見方も出ている。
市場は足元、二つのシナリオの間で方向感を探っている。上昇シナリオでは、6万7600ドル近辺に積み上がる大規模なショートの清算と、7月特有の強い季節性が相場を押し上げる可能性がある。
一方で、心理的節目の6万ドルや長期移動平均線を明確に回復できなければ、5万5000ドルまで調整が進む可能性も否定できない。市場参加者にとっては、6万ドルを守れるかどうか、さらに6万7600ドル近辺のショート清算帯を上抜けられるかが、7月相場の分岐点になりそうだ。