写真=Applied Materials

Applied Materialsは6月29日、HBMやチップレットを対象とした先端パッケージング、およびDRAM工程向けの新装置6機種を発表した。AI半導体で需要が拡大する3D積層技術を見据え、CMP、ECD、PECVD、電子ビーム計測、エピタキシャル成長の各分野で製品群を拡充する。

同社は、AIコンピューティングの高度化に伴い、モデル規模の拡大やデータ処理量の増加で、必要な帯域幅やメモリ容量の確保が難しくなる「メモリの壁」が顕在化していると説明する。対応策として、DRAMチップを垂直に積層し、シリコン貫通電極(TSV)で接続する高帯域幅メモリ(HBM)や3D積層技術を挙げた。一方で、こうした構造は製造工程の複雑化も招くという。

先端パッケージング向けCMP装置「Opta Quad」は、ウエハー研磨中の厚みをリアルタイムで制御し、平坦性と均一性を高める。銅配線と誘電膜を同時に接合するハイブリッドボンディングでは、表面の平坦度が歩留まりを左右するためだ。

電気化学成膜(ECD)システム「Nokota Vmax 2」は、TSV充填からマイクロバンプ形成まで、高精度の銅めっきを可能にする。回路レイアウトに起因するばらつきは、適応型パターンチューニング(APT)技術で補正する。

プラズマ化学気相成長(PECVD)システム「Producer Avila 2」は、標準的なウエハー厚の約25分の1まで薄化したHBMダイの反りを抑える。TSV周辺に内部応力のバランスを取った誘電膜を形成することで、12段や16段以上の高積層HBMでも安定した接合を実現するとしている。

半導体製品グループ社長のプラブ・ラジャ氏は、「誘電膜CVD、ECD、CMPにおけるAppliedの強みとプロセス統合の専門性は、顧客が3D積層構造を安定的かつ高歩留まりで拡張するための基盤になる」とコメントした。

電子ビーム計測では、「VeritySEM 7AP」と「SEMVision G7AP」を投入する。先端パッケージングでは、単一の欠陥がHBMスタック全体の廃棄につながる可能性があり、検査精度の重要性が高まっているという。

VeritySEM 7APは、大きく反った基板に対しても10ナノメートル未満の測定感度を提供する。SEMVision G7APは、シリコン、有機材料、ガラス基板にわたって欠陥を自動分類する。同社によると、SEMVision G7APはすでに一部のメモリ・ロジックメーカーで導入が始まっている。

DRAM工程向けには、エピタキシャル成長装置「Centura Prime」の改良版も発表した。従来はロジック半導体で用いてきたエピタキシャル技術をDRAM周辺トランジスタに適用し、ソース・ドレイン領域にシリコンゲルマニウム(SiGe)とシリコンリン(SiP)を選択成長させることで、駆動電流と電力効率を高めるとしている。

装置の設置面積は従来比で20%削減し、限られたファブスペースでも生産能力の拡張を進めやすくした。

イメージングおよびプロセス制御グループ副社長のキース・ウェルス氏は、「VeritySEM 7APとSEMVision G7APは、Appliedが培ってきたウエハーファブの知見をパッケージング分野へ広げた成果だ。3Dアーキテクチャ特有の基板特性や欠陥の課題に対応するため、当初から専用に設計した」と述べた。

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