写真=Strategy

Strategy(旧MicroStrategy)を巡り、財務負担の軽減に向けて約30億ドル(約4500億円)相当のビットコイン売却を検討すべきだとの見方が出ている。STRC優先株の配当負担が膨らむ可能性が意識される中、市場では対応策を巡る議論が広がっている。

U.Todayが28日(現地時間)に報じたところによると、Grayscaleのリサーチ責任者ジャック・パンドルズ氏は、Strategyにとって大量保有するビットコインの一部を現金化することが、現時点で最も現実的な対応策になり得ると指摘した。

同氏は、Strategyが来週、STRC優先株の配当率を50bp引き上げる場合、今後2年間の配当負担が約1億ドル(約150億円)増える可能性があると試算した。こうした条件変更だけでは市場の信認回復にはつながりにくく、配当条件の見直しよりも資産売却のような踏み込んだ対応が必要だとの見解を示した。

背景には、Strategyに対する市場評価の低下がある。時価総額が保有資産価値に対してどの程度評価されているかを示すmNAVは、過去初めて1を下回った。これは、市場が同社の時価総額を帳簿上のビットコイン保有価値より低く見積もっていることを意味する。

リサーチャーのアンドレ・ドラゴシュ氏は、足元の評価について、Strategyが保有ビットコインの1%を売却するとの見方を市場が織り込んでいる可能性があると述べた。一方で、実際にビットコインを売却する可能性はなお低いとみるなら、現在の株価水準はむしろ割安に映るとの見方も示した。

市場では、STRCを巡る懸念は行き過ぎだとの反論も出ている。暗号資産コメンテーターのビット・ペイン氏は、STRCは構造上、価格が下落するほど実効利回りが自然に上昇する点が十分に評価されていないと主張した。Strategyが金利を大幅に直接調整しなくても、リスクに見合う魅力が高まり、自然な均衡が働くと説明している。

Blockstreamの最高経営責任者(CEO)、アダム・バック氏も、STRCを不良債権のように扱う見方は、資本構成全体を見落としていると指摘した。投資家はSTRCの評価に当たり、長期満期の転換社債の構造まで含めて判断すべきだとしている。

焦点は、Strategyがビットコイン保有戦略を維持しながら、資金調達構造を安定させられるかどうかにある。配当率の引き上げで短期的な不安を抑える手法は追加コストを伴う一方、ビットコイン売却は同社の象徴的な戦略後退と受け止められる可能性がある。今後は、STRC価格の動向、ドル準備金を積み増せるかどうか、実際の配当調整幅が市場判断の分岐点になりそうだ。

キーワード

#Strategy #ビットコイン #STRC #mNAV #Grayscale #Blockstream
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.