暗号資産XRPが一時1ドルまで下落した後に切り返し、短期的な節目を迎えている。1.06ドル台を回復できるかが目先の焦点で、1ドルを再び割り込めば0.80ドル台まで下値余地が意識されそうだ。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、XRPは個人消費支出(PCE)物価指数の発表後に売りが強まり、27日に一時1.00ドルまで下落した。その後は反発に転じた。
今回の調整の背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレ指標である5月のPCE物価指数がある。同指標は2023年以降で最も高い水準となり、市場ではFRBのタカ派姿勢が改めて意識された。XRPは週央に3営業日続落し、出来高が集中していた1.06ドル水準まで下げた。
この1.06ドル水準は、単なる節目ではない。同水準では8億3000万XRP超の出来高が積み上がっていたが、買いは主要な支持帯を維持できなかった。XRPはその後1ドルまで下押ししたものの、27日に反発し、戻りは28日まで続いた。足元では1.07ドル前後で推移し、24時間では2.95%上昇している。
市場で意識されているシナリオは3つある。1つ目は、足元の反発が続くケースだ。8億3000万XRP超の出来高があった1.06ドル水準が、再びサポートとして機能するかがカギとなる。すでに1ドルから切り返しているだけに、短期的にはこの水準を回復できるかが戻り継続の判断材料となる。
2つ目は、方向感の乏しいレンジ相場だ。新たな材料待ちとなり、当面は狭い値幅で推移する可能性がある。インフレ指標の影響をいったん消化した後は、買いと売りが拮抗し、横ばい圏での値動きになり得る。
3つ目は、現在の価格帯を維持できず、再び1ドルを割り込むケースだ。この場合、過去に大口の取引が積み上がった価格帯が次の支持帯として意識される。アリ氏によると、1ドル割れ後の注目水準は0.80ドル台、0.62ドル、0.51ドルで、それぞれ9億2300万XRP、11億6000万XRP、10億6000万XRPの取引実績がある。市場では、出来高が集中したゾーンが下値のめどとして見られている。
価格動向とは別に、XRPエコシステムでも変化が出ている。XRPレジャーでは今週、RLUSDのオンチェーン流通量がイーサリアムを上回った。リップルのステーブルコイン追跡サイトによると、RLUSDの流通供給量はXRPレジャーが8億1000万ドル、イーサリアムが7億6000万ドルだった。RLUSDの主な流通基盤がXRPレジャーに移りつつあることを示した格好だ。
XRPは足元でマクロ指標に敏感に反応している一方、ネットワークやステーブルコインの拡大では別の材料も出ている。当面は1ドルの維持と1.06ドルの回復が最初の焦点となる。