画像=Reve AI

中国のAIモデルが脆弱性検出など一部のサイバーセキュリティ分野でAnthropicの上位モデルに迫り、最新モデルの公開や利用を絞る米国のAI政策に揺さぶりをかけている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが27日、報じた。

セキュリティ研究者によると、中国のZ.aiが6月に公開した「GLM-5.2」は、ソフトウェアのバグ検出で米国の最新モデルと同等水準の性能を示しているという。OpenRouterのデータでは利用の多いAIモデルの上位10に入り、SemgrepのベンチマークではAnthropicの「Claude Opus 4.8」を上回る結果も出た。

研究者はさらに、追加の指示を与えると、「Claude Opus 4.8」と「GLM-5.2」はいずれも「Mithos」に匹敵するバグ検出能力を示すと明らかにした。

GLM-5.2はオープンウェイトモデルで、ダウンロードや改変が可能だ。

360 Security Technologyも24日、バグ検出ツール「Turongfeng」を公開した。同社はこのツールについて、「Mithos」に匹敵する性能を持つとしている。360 Security TechnologyのCEO、ジョウ・ホンイ氏は北京で開かれたカンファレンスで、「サイバー戦の構図を変え得るこうした武器を、米国だけが独占すべきではない」と述べた。

こうした中国AIの進展は、米政府がAIモデルの公開に異例の制限をかける動きと重なっている。

OpenAIは26日、セキュリティ上の懸念を理由に最新モデル「GPT-5.6」へのアクセスを制限した。Anthropicの「Fable 5」と「Mithos 5」も、トランプ政権が外国人による利用を禁じる措置を打ち出して以降、2週間超にわたって遮断されていたが、26日に「Mithos 5」の一部アクセスが復旧した。

バイデン政権で輸出規制を担当したサイフ・カーン氏(Progressive Policy Institute研究員)は、「Fableを止めながら、中国が独自モデルの開発に必要なチップを輸出するのは、中国に贈り物をするようなものだ」と批判した。

ジェイコブ・ヘルバーグ国務次官は、「中国のオープンソースモデルを綿密に追跡している」と語った。

GoogleとStripeでセキュリティチームを率いた経験を持つ研究者、ニールス・プロボス氏は、「米国のAI産業を弱体化させる一方で、世界中の企業を、より安価で高性能な中国のオープンウェイトモデルへと向かわせているに等しい。理解に苦しむ」と述べた。

キーワード

#AI #サイバーセキュリティ #Z.ai #GLM-5.2 #Anthropic #OpenAI #360 Security Technology #オープンウェイト
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.