XRP Ledger(XRPL)のイメージ写真=Shutterstock

英国議会に提出された気候金融の提案書で、再生可能エネルギー投資を拡大する試行的な金融枠組みの記録・検証基盤として、XRP Ledger(XRPL)が盛り込まれた。もっとも、これは独立した提案書に基づくもので、英国政府による正式採用を意味するものではない。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが25日(現地時間)に報じた。提案書には、民間資金をクリーンエネルギーや再生可能エネルギーのインフラ事業に呼び込む新たな金融商品スキームが盛り込まれている。

文書を作成したのはクリス・コーマック博士。英議会の環境監査委員会に提出され、英国財務省による気候金融戦略全体の見直し手続きの一環とされる。

提案の中核は、CloCoと呼ぶ気候連動型の転換社債だ。民間資本を集め、クリーンエネルギー関連プロジェクトにつなげる仕組みとして設計された。

この枠組みでXRPLは、金融そのものを置き換える技術ではなく、運用を支える基盤として位置付けられた。提案書では、XRPLを「データ完全性と透明性のための運用レイヤー」とし、発行から決済までの全工程を記録する構成を示している。

具体的には、発行記録、投資家の権利、条件発動の根拠、決済指図、調達資金の再生可能エネルギー案件への配分履歴などを、タイムスタンプ付きで記録する想定だ。

発行段階では、XRPLがトークン化された所有権レジストリとして機能する。その後の運用段階でも、条件発動イベントや取引履歴、投資家の権利に関する監査可能な記録を維持する設計としている。

とりわけ、機関投資家や規制対象の金融機関が参加する試行プログラムにおいて、XRPLを有力な候補ネットワークとして明記した点が文書の特徴とされる。

一方で提案書は、XRPLが既存の金融システムを代替するものではないと明記した。銀行、規制当局、受託機関、コンプライアンス関連組織が引き続き中核的な役割を担うことを前提としている。

本人確認(KYC)やマネーロンダリング対策(AML)、法的契約、カストディーサービス、規制監督は既存の制度下にある機関が担い、XRPLは透明性と効率性を高める補助的なインフラとして機能する構想だ。

さらに提案書は、XRPLを証券法や健全性規制に代わる手段ではなく、規制下の金融市場インフラとして扱うべきだとした。ブロックチェーンを既存の金融制度の外に置くのではなく、規制の枠内で記録・検証機能を担わせる方向性を示した格好だ。

市場で注目されるのは、XRPLが英国政府の公式採用先ではない点だ。今回の文書は独立して提出された提案であり、英国財務省もこの枠組みの導入を約束していない。

実際に政策として採用されるか、試行事業が進むかどうかは、今後の別途検討に委ねられる。

それでも、国家レベルの気候金融構想の中でXRPLが明示的に言及されたことは、機関投資家の関心拡大を示す材料と受け止められている。最近では、香港通貨金融研究所(HKIMR)がデジタル経済におけるトークンの組み込みを巡る議論の中でXRPに言及したほか、国際通貨基金(IMF)も2018年公表の資料で、XRPを民間部門の決済資産の一例として取り上げたという。

また、国連もXRP Ledgerについて、高速な決済、低コスト、エネルギー効率の高さを評価しているとされる。

今回の提案は、ブロックチェーンを単なる決済手段ではなく、規制下にある金融商品の記録・透明性インフラとして活用する方向性を示した。今後の焦点は、英国財務省の気候金融戦略レビューの中でこの構想が実際の政策議論に発展するか、またXRPLが機関投資家向け試行事業の候補として維持されるかどうかにある。

SNS上では、「英国議会が気候金融債でXRP Ledgerの活用を提案した。発行、モニタリング、トリガー、配分の4段階をXRPLで追跡し、政府補助金は不要だ。想像以上に大きい」といった見方も出ている。

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