Strategyの普通株「MSTR」が、ドットコムバブル崩壊前と似たヘッド・アンド・ショルダーを形成しつつあり、最大で約80%下落する可能性があるとの見方が浮上している。現金保有の減少に加え、優先株の配当負担拡大も重なり、既存株主の持ち分希薄化への警戒感が強まっている。
Cointelegraphが6月24日(現地時間)に報じたところによると、MSTRの月足チャートでは2024年3月以降、ヘッド・アンド・ショルダーの形状が現れている。主要な支持線となるネックラインは100〜105ドルの水準で、ここを明確に割り込めば、下落基調が鮮明になる可能性があるという。
中長期の下値めどは20ドル近辺とされる。足元の株価水準からみて約80%低い水準に当たる。
このチャート構造は、ドットコムバブル期にStrategyが高値圏で形成したヘッド・アンド・ショルダーとも類似する。当時はネックライン割れの後、2年間で株価が高値から99%超下落した。
財務面の負担も増している。CryptoQuantのアナリスト、フリオ・モレノ氏は、6月時点でStrategyのドル建て現金保有が2026年初から38%減少した一方、年間の配当負担はほぼ4倍の12億ドル(約1800億円)近くに膨らんだと分析した。
同社はこの現金を主に、優先株「Stretch(STRC)」の配当に充てているという。
Stretch(STRC)の配当を賄える期間は、7年以上から約14カ月へと短縮した。現在の手元資金でカバーできるのは1年強にとどまる計算だ。
Stretch(STRC)の価格は先週、82.50ドルまで下落して過去最安値を付けた後、82〜89ドルで推移した。額面の100ドルを大きく下回る水準だ。
この結果、利回りは表面配当利回りの約11.5%を上回り、13%超まで上昇した。
Strategyはビットコインを売却せず、普通株発行と配当利回りの調整を通じて資金を確保している。6月にはMSTR普通株271万株を約3億3550万ドル(約503億円)で売却し、このうち520BTCの購入に充てたのは3490万ドル(約52億円)にとどまった。
同社が保有するビットコインは84万7363BTCで、平均取得単価は1BTC当たり約7万5650ドル。足元のビットコイン価格は約6万2600ドル水準とされる。
Stretch(STRC)が100ドルを下回った状態が続けば、Strategyは追加の普通株発行継続か、ビットコイン購入ペースの減速、あるいは現金残高の積み増しを迫られる可能性がある。いずれもMSTR株価の重荷になり得る。