Dataikuは6月24日、ソウル市瑞草区の「Episode Gangnam 262」で記者懇談会を開き、自然言語で業務目標を入力するだけでAIプロジェクトを自動生成できる新ツール「Cobuild」を発表した。生成したプロジェクトは可視化フローで確認でき、ガバナンス機能を通じてROIの継続的な管理にも対応する。
Cobuildは、業務部門の担当者が自然言語で目的を入力すると、データパイプライン、機械学習モデル、AIエージェント、アプリまでを一括で生成する。コーディングは不要で、OpenAIやAnthropicなど外部LLMとの連携も支援する。生成結果は「Visual Flow」として表示されるため、非技術者でも内容を確認し、修正や承認を行えるという。
アンドリュー・ボイドAPJ統括副社長は、マッキンゼーの調査を引き合いに、「88%超の企業がAIを活用している一方、ROIの面で実質的な価値を得ている企業は6%にとどまる」と指摘した。AI活用が実証実験にとどまり、本番環境に展開できていないケースが多いとの認識を示した。
ジャン=ギヨーム・アペール製品管理部門ディレクターは、Cobuildの設計思想について「Dataikuは、エージェント開発の初期段階でまずビジネスケースを定義し、ガバナンスモジュール上でROI指標をダッシュボードとして継続的に監視できるようにした」と説明した。
競合との差別化要因としては、ガバナンス機能を製品に組み込んでいる点を挙げた。「年初にClaude CodeやCodexが登場し、LLMのコード生成能力は高まった。しかし、生成コードだけではコンプライアンスを十分に反映できず、運用が進むほどガバナンスや保守性の確保が難しくなる」と述べた。その上で、「Cobuildは自然言語ベースのユーザー体験に、フローによる可視化とガバナンスを組み合わせた」と強調した。
ボイド氏は、非技術職でもプロセスを検証できる点を訴えた。「他のプラットフォームでは、同じ質問をしても数千行のコードが返ってくることがあり、業務部門では正しく構築されているのか、適切なデータにアクセスしているのか判断しにくい。Dataikuでは同じプロンプトでもVisual Flowでデータの流れを可視化でき、確認や検証がしやすい」と話した。
韓国企業でも、AIエージェントの導入を急ぐ動きが強まっているという。キム・ジョンドクDataiku Korea支社長は「韓国の大企業では、CEOやCIOのレベルで、各部門に複数のエージェントを構築するよう指示がすでに出ている」と説明し、「これは単なるトレンドではなく、生き残りに関わる課題だ」と述べた。一方で、「短期間に大量導入を進めれば、保守できず、ガバナンスも不十分な状態になりかねない」として、プラットフォーム基盤の整備が欠かせないとの考えを示した。
この日はCobuildに加え、「Expert to Agent(E2A)」「Agent Management」「Reasoning System」といった新製品も紹介した。E2Aは社内の業務専門家が持つ知見をAIエージェントの推論ロジックに変換する技術。Agent Managementは分散した多数のAIエージェントを単一画面で統合管理する機能で、年内の提供を予定している。