Sonyのフラッグシップワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」が、発売から1年を経た現在もプレミアムヘッドホン市場で高い評価を維持している。TechRadarは長期使用レビューで、ノイズキャンセリング、音質、通話品質、バッテリー、携帯性のバランスが優れているとして、依然として有力な基準モデルの1つだと位置付けた。
TechRadarは23日(現地時間)、「WH-1000XM6」の長期使用レビューを掲載した。比較対象として、Boseの「QuietComfort Ultra Headphones(第2世代)」、Appleの「AirPods Max 2」、Sonyの上位ライン「1000X The Collection」などを挙げている。
今回のレビューは単純なスペック比較ではなく、日常的な長期使用での完成度に焦点を当てた内容だ。TechRadarは、前モデル「WH-1000XM5」で指摘されていた非折りたたみ設計の不満を解消し、「WH-1000XM4」の実用性とXM5の洗練されたデザインを両立したモデルだと評価した。レビューでは、「SonyがついにXM4を超えるヘッドホンを作った」との声も紹介している。
特に高く評価されたのはノイズキャンセリング性能だ。「WH-1000XM6」はQN3ノイズキャンセリングプロセッサと12基のマイクを搭載し、航空機のエンジン音や走行音、ドアの開閉音などを効果的に抑えるとした。オフィス環境でもキーボードの打鍵音や周囲の会話を大きく低減し、作業への集中を高めるとしている。TechRadarは「これまで使ったSonyのヘッドホンで最高のノイズキャンセリング性能」と評している。
音質面でも競争力は高い。「WH-1000XM6」は高音質ワイヤレスコーデックのLDACをサポートし、低域の力強さ、高域の明瞭さ、中域の厚みをバランスよく備えたサウンドを実現すると評価された。前モデルより広がりのある空間表現も長所として挙げられた。特にBose製品と比べ、ディテール表現や音場の広さ、カスタマイズ性で優位だと分析している。
装着感と携帯性の改善もポイントだ。新設計のヘッドバンドにより長時間装着時の負担を抑え、折りたたみ機構の復活によって持ち運びや収納のしやすさも高まったとしている。
通話品質も強みの1つに挙げられた。「WH-1000XM6」は6基のビームフォーミングマイクを備え、通話時の音声をより正確に拾えるとした。レビューでは「これまで使ったヘッドホンの中で最もクリアな通話品質」との評価も紹介された。加えて、DSEE Extremeによるアップスケーリング、外音取り込みモード、タッチ操作といった従来の強みも維持したとしている。
競合製品との比較では、それぞれ異なる持ち味も示された。Bose「QuietComfort Ultra Headphones(第2世代)」は、ノイズキャンセリング性能そのものはXM6と同水準と評価された一方、低周波ノイズの抑制ではXM6、高周波ノイズではBoseがやや優勢と分析した。
Appleの「AirPods Max 2」は、空間オーディオとAppleエコシステムとの連携に強みがあるとした。ただ、ノイズキャンセリング有効時のバッテリー駆動時間は20時間で、XM6の30時間を下回るうえ、価格も高いと指摘。総合力ではXM6に分があると評価した。
一方、Sonyの「1000X The Collection」は、より広い空間表現と優れた楽器分離が持ち味とされたものの、ノイズキャンセリング性能とバッテリー持続時間ではXM6に及ばないとした。
耐久性についても前向きな評価が示された。TechRadarは、1年間にわたって繰り返し折りたたみ、持ち運んでも大きな傷や故障は見られず、イヤーパッドも目立った摩耗がないまま快適な装着感を保ったと伝えている。
総じてTechRadarは、「WH-1000XM6」がノイズキャンセリング、音質、通話品質、バッテリー、携帯性のバランスに優れ、プレミアムヘッドホン市場で引き続き高い競争力を持つと結論付けた。とりわけ、「WH-1000XM4」以降のSony製ヘッドホンに物足りなさを感じていたユーザーにとっては、実用性と完成度をともに引き上げたモデルだとしている。