MegazoneCloud傘下のMegazoneSoftは6月23日、ソウル市のグランド・インターコンチネンタル・パルナス江南で、Google Cloudと共同で主要企業の経営層向けセミナー「Agentic WXリーダーシップセミナー」を開いた。Google Workspace with Geminiを軸に、Google CloudのAWT(Agentic Workplace Transformation)戦略を紹介するとともに、自社のオファリング「Agentic WX」を提示した。
セミナーでは、AIエージェントを業務にどう組み込み、全社展開していくかが主なテーマとなった。MegazoneSoftは、企業のAI活用を進めるには単なる技術導入にとどまらず、組織全体の働き方を見直す必要があるとして、「Agentic WX」を開発したとしている。
Google CloudのAWTでいう「W」がWorkplaceを指すのに対し、Agentic WXでは「W」をWorkforceと位置付ける。AIエージェントと協働する時代には、従業員の仕事の進め方や発想そのものの転換が求められるという考え方だ。
MegazoneCloudのヨム・ドンフン代表は、「AIエージェントの導入は、新しい社員を採用することに似ている」と述べた。さらに「仕事を任せ、成果を評価し、成長を支援するのと同じように、AIエージェントも管理すべきだ」としたうえで、「AIの時代において、もはや『新技術の導入』という表現だけでは不十分だ。AIと共存し、ともに成長し学習できなければならない」と強調した。
MegazoneSoftのチェ・ジェウンGCPプリセールスマネジャーは、「Agentic WX」は「診断」「PoC」「ガバナンス」「構築」「変革管理」の5段階で構成すると説明した。組織のAI成熟度の診断から、概念実証、セキュリティガバナンス設計、システム構築、従業員向けの変革管理までを一貫して支援するという。
Google CloudのAPACディレクター、ミンカイ・リー氏は、AIベースの業務環境の進化について講演し、「エージェントが自律的に課題を解決するには、状況を理解するコンテキスト、推論するモデル、実行のためのツールが必要だ」と指摘した。そのうえで、「メール、文書、CRM、ERPなど複数のシステムに分散したコンテキスト情報を統合し、エージェントを有機的に連携させるプラットフォームが欠かせない」と述べた。
会場では、主要企業でのAIエージェント導入事例も紹介した。MegazoneSoftのキム・ジンソンクラウドテックユニット長は、WIDETN(Yogiyo)やKorea & Companyの顧客企業で、従業員がAIエージェントを自ら開発できるよう支援した事例を取り上げた。
このほか、国内大手金融グループの系列8社を対象に、ネットワーク分離規制と電子金融監督規定に対応した統合セキュリティガバナンスを構築した事例や、大手ITサービス企業のSAP ERP運用にAIエージェントを適用し、定型・反復業務を自動化した事例も示した。
セミナーではあわせて、Gemini Enterpriseを活用したノーコードでのエージェント構築手順や、セキュリティガバナンス設定を体験するライブデモも行った。
MegazoneSoftのチン・ゴンGoogle Cloud事業総括は、「AI変革の成否は、技術そのものよりも戦略、ガバナンス、変革管理に左右される」と述べた。そのうえで、「診断から変革管理までを支援するAgentic WXを通じて、企業のAIエージェント活用を実際の成果につなげていく」と語った。