ゲーム・ブロックチェーン事業を手がけるgumiは、保有する暗号資産をXRP中心に再編する。2026年4月期の決算説明資料で方針を示し、「日本最大のXRP保有・運用企業」を目標に掲げた。
ブロックチェーンメディアのDecryptが23日(現地時間)に報じた。gumiはデジタル資産の運用戦略を全面的に見直し、XRPを中核資産に位置付ける方針を明らかにした。
同社によると、4月30日時点の暗号資産保有額は約140億円。8600万ドル相当としている。これまでは複数の暗号資産に分散投資し、ステーキング収益を得る運用を続けてきたが、市場環境の変化や利回りの低下を踏まえ、戦略を修正する。
今後は保有資産を段階的にXRPへ振り向け、市況に応じた追加購入も検討する。資産構成の見直しを通じて、XRPの保有・運用規模を拡大する考えだ。
新たな方針では、単純保有にとどまらず運用手法も見直す。gumiはXRPを保有したままカバードコール戦略を活用し、オプションプレミアム収益の確保と価格変動リスクの一部抑制を狙う。
背景にはSBIグループとの資本・事業提携がある。gumiとSBIは2022年に提携し、SBIはgumi株式の約34%を保有する主要株主とされる。両社はgC Labsを通じ、リバランスやヘッジ、ステーキングなど暗号資産の運用戦略を共同で進めてきた。
SBIはXRPエコシステムとの関わりも深い。SBI Ripple Asiaは金融機関や送金事業者向けにXRPベースのクロスボーダー決済ソリューションを提供しており、SBI Remitも国際送金でXRPをブリッジ資産として活用している。市場では、こうしたSBI側の事業基盤やキタオ・ヨシタカ会長の支援が、gumiの戦略転換に影響したとの見方も出ている。
業績面でも暗号資産は収益改善に寄与した。gumiの2026年4月期の売上高は91億8300万円、営業利益は8300万円、経常利益は21億7000万円、純利益は14億5400万円だった。同社は約26億3000万円の暗号資産評価益が業績改善の主要因の一つになったと説明しており、デジタル資産価値の上昇が黒字転換を支えたとしている。
今後はXRPの比率引き上げと関連する運用戦略を本格化する方針だ。決算資料にはSBIが支援する暗号資産ファンド戦略も盛り込まれ、ETFやその他のデジタル資産投資商品の活用可能性にも触れた。
今回の方針転換は、単なるポートフォリオの見直しにとどまらず、企業財務における暗号資産の位置付けを再設計する動きとして注目される。米Strategyがビットコインを企業財務の中核資産に据えたのと同様に、gumiがXRPを軸とする財務戦略の先行事例となるかが焦点となりそうだ。