XRPが10ドルに達し、投資額が約9倍になるシナリオは、SpaceXが同程度のリターンを実現するより現実的だとの見方が浮上している。必要となる市場規模を比較すると、XRPは数千億〜1兆ドル規模の時価総額で説明できる一方、SpaceXは15兆ドルを超える企業価値が求められるという。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが16日(現地時間)に報じた。XRP関連のYouTube配信などで知られるザック・レクター氏が、Xへの投稿やYouTube動画でXRPとSpaceXの期待リターンを比較し、このような分析を示した。
レクター氏は、XRPの価格と時価総額の関係から試算を提示した。前提としたのは、XRP価格が1.13ドル、時価総額が約770億ドル、流通量が約620億枚という条件。この場合、XRPが10ドルに達すれば投資リターンは約8.8倍となり、時価総額は約6200億ドルに拡大するとした。
同氏は、6200億ドル超という規模は大きく見えるものの、XRPがグローバル決済やトークン化資産市場を取り込むとの見方に立てば、到達不能な水準ではないと主張した。流通量が長期的に上限の1000億枚まで増えた場合でも、XRPが10ドルなら時価総額は約1兆ドルとなり、これも長期では十分あり得るとの見方を示している。
一方、SpaceXについては、企業価値が約1兆7500億ドル規模と評価され、その後一時は2兆ドルを上回ったと説明した。その上で、XRPと同じく約9倍のリターンを実現するには、企業価値が約15兆〜16兆ドルまで膨らむ必要があると試算した。
この規模は、世界の時価総額上位企業の時価総額を合算した水準すら上回るという。レクター氏の主張は、SpaceXで同じ上昇率を実現するには、前例のない企業価値が必要になるという点にある。もっとも、今回の比較はSpaceXやイーロン・マスク氏を批判する意図ではなく、両資産が将来的に同程度のリターンを生み得るかを検討したものだと説明した。
根拠として、暗号資産市場の過去の成長事例も挙げた。レクター氏は、ビットコインやイーサリアムが数千億ドル規模の資産へ成長した前例に言及し、XRPにも同様の拡大余地があるとの見方を示した。
これに対しSpaceXは、同水準の上昇幅を実現するには、現在の巨大上場企業をさらに数倍上回る規模に達する必要があると指摘した。加えて、SpaceXの大幅なリターンの多くは、非上場だった約20年の間に初期の私募投資家やベンチャーキャピタル(VC)が先行して享受したとも述べた。
そのため、上場後の投資家にも利益機会は残る可能性があるものの、今後3〜5年を基準に見れば、約9倍のリターンを得る可能性はXRPの方が高い――。これがレクター氏の結論だ。
同氏の主張のポイントは、XRPが必ず10ドルに達するという断定的な予測ではない。あくまで、同じ収益率を前提にした場合に必要となる市場規模には大きな差がある、という点にある。XRPは10ドル到達でも数千億〜1兆ドル前後の時価総額で収まるのに対し、SpaceXには約15兆ドル超の企業価値が必要となり、達成の難易度が大きく異なるというわけだ。
もっとも、XRPについても見通しは固定的ではない。市場心理や規制環境、Rippleエコシステムの拡大ペースによって前提は変わり得るため、単純な倍率比較だけで投資妙味を判断するのは難しいと付け加えた。