15年近く動きのなかったビットコインウォレットから、約170万ドル相当の20.43BTCが移動した。2011年5月以降休眠していたアドレスとみられ、推定取得単価を基にすると含み益率は219万%を超える水準に達する。ただ、今回の移動が売却を目的としたものかどうかは確認されていない。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが9月30日に報じた。Galaxy Researchによると、このアドレスにひも付く20.43BTCは9月29日に2回に分けて送金された。ビットコイン初期保有者の長期休眠分が相次いで動くなか、今回も古いウォレットの再稼働事例として注目を集めている。
移動したのは10.33BTCと10.10BTC。Galaxy Researchは、10.33BTCの取得単価を1BTC当たり4ドル前後と推定しており、移動時点の価格で換算した含み益は87万2000ドル、含み益率は219万2671%に達したとしている。
残る10.10BTCの取得単価は1BTC当たり3ドル前後とみられる。2回分を合算した含み益は172万4000ドルとなった。
もっとも、今回の送金が利益確定を目的としたものかどうかは不明だ。Galaxy Researchは送信元と受信先の所有者を特定できておらず、資金移動の目的や所有者変更の有無も明らかになっていないとしている。
9月は、4年から16年以上動いていなかったビットコインウォレットの移動が相次いだ。代表的な事例として、9月5日には600BTCが移動。50BTCずつを保有していた12のウォレットが、16年以上の休眠を経て同時に動いた。
これらのコインは2010年3月のマイニング報酬として受け取ったもので、移動時点の価値は4800万ドルだった。
ビットコイン黎明期に採掘されたコインが動くと、サトシ・ナカモトとの関連性にも関心が集まる。ただ、関連分析企業は、この600BTCについてサトシ保有を裏付ける証拠は確認できなかったと公表している。採掘時期が古いというだけでは、所有者の特定やサトシとの関連付けは難しいという見方だ。
9月上旬の5日間には、長期休眠ウォレットから初めて動いたビットコインが計626.74BTCに達した。2013年から保管されていた8つのウォレットが、約25秒間隔でそれぞれ25BTCを移動させた事例も確認されている。
さらに、9月6日から22日までの間には、少なくとも10年間動いていなかった4つのウォレットから計1971.03BTCが移動した。
より古いウォレットでも動きが確認された。2011年3月以降休眠していた10.25BTC保有ウォレットが再び稼働し、19日には2011年から保管されていた100BTCも移動した。移動時点の価値は809万ドルだった。
22日には、2012年7月以降休眠していたウォレットから600BTCが移動し、規模は5190万ドルに達した。
こうした長期休眠分の移動は、将来的に市場で売り圧力につながる可能性があるとして注目されている。一方で、ウォレット間の送金だけで実際の売却を断定することはできない。今回の20.43BTCについても、新たなアドレスへ移された事実以外に、具体的な用途は明らかにされていない。
現時点で確認できるのは、9月を通じて長期休眠ウォレットの再稼働が続いたという点だ。これらが実際の売却につながるかどうかは、今後の動向を見極める必要がある。