AI向けメモリ需要の拡大を追い風に、四半期売上高と純利益を大きく伸ばしたMicron。写真=Shutterstock

Micronは、AIインフラ拡大に伴うメモリ需要の増加を背景に、市場予想を上回る四半期決算を発表した。次四半期の業績見通しも市場予想を上回り、AI向けメモリ、とりわけHBMの需給逼迫が当面続く可能性を示した。

米CNBCによると、Micronが9月30日(現地時間)に公表した2024会計年度第4四半期決算では、売上高は542億3000万ドルとなり、前年同期の113億2000万ドルから約3.8倍に拡大した。非GAAPベースの調整後純利益は384億ドル、調整後1株利益(EPS)は33.42ドル。GAAPベースの純利益は377億ドル、EPSは32.87ドルだった。

2025会計年度第1四半期の見通しも強い。Micronは売上高を約615億ドル、調整後EPSを38.15ドルと見込む。London Stock Exchange Group(LSEG)がまとめた市場予想の売上高570億ドル、調整後EPS35.40ドルをいずれも上回った。

好調の背景には、AI向け高帯域幅メモリ(HBM)の需要拡大がある。NVIDIAやAMDの高性能GPU、CPUではAI処理向けにより多くのHBMが必要とされる一方、主要メーカーの供給増強は需要に追いついていない。HBMは、汎用DRAMを複数積層して構成する高性能メモリだ。

Micronは、米国に本拠を置く唯一の先端メモリメーカーで、HBMを含むメモリ製品を米国内で生産している。AIモデルの高度化やデータセンターの演算需要拡大を受け、HBMはAIインフラの中核部品となっている。

主力のデータセンター部門の売上高は、当四半期に180億ドルとなり、前年同期の15億7700万ドルから約11倍に増えた。AIインフラ投資の拡大が、データセンター向けメモリ需要を大きく押し上げた格好だ。

需給逼迫が続く中、Micronは生産能力の増強も急ぐ。2035年までに、米国内の製造と研究開発(R&D)に2500億ドル超を投じる計画だ。ニューヨーク州クレイでは今年1月に大規模生産施設の建設に着手しており、アイダホ州ボイシの新設ファブでは来年にDRAM生産を始める予定としている。

HBM市場を主導するSK hynixとSamsung Electronicsも、国内で大規模な生産設備の増設を進めている。MicronのHBM市場シェアは3社の中で最も小さいが、AI向けメモリ需要の急増を追い風に、時価総額は1兆2000億ドルを超えた。過去1年の株価上昇率も500%超に達した。

メモリの供給逼迫は、コンシューマー向け電子機器市場にも波及している。メモリ価格の上昇を受け、AppleのiPadやMacBookなど消費者向け製品でも値上がりの動きが出ている。

キーワード

#Micron #AI #HBM #メモリ #データセンター #NVIDIA #AMD
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.