Binanceに上場するアルトコインの大半が200日移動平均線を回復し、相場全体に資金が流入している。一方で、取引所への入金増加やテクニカル指標の悪化も確認されており、市場では過熱への警戒感が強まっている。
9月28日、ブロックチェーンメディアCoinPostによると、オンチェーン分析企業CryptoQuantのアナリスト、ダークポスト氏は、アルトコイン市場が転機を迎えている可能性があるとの見方を示した。
ビットコインを除く暗号資産の時価総額を示す「Total2」には、2026年6月以降で3710億ドル超の資金が流入した。数カ月で45%増えた計算になる。Total2には、イーサリアムなどのアルトコインとステーブルコインが含まれる。
相場の変化は、上昇の裾野の広がりにも表れている。Binanceに上場するアルトコインのうち、200日移動平均線を下回る銘柄の比率は8月時点で80%に達していたが、足元では13%まで低下した。見方を変えれば、全体の87%が長期トレンドを回復したことになる。
ダークポスト氏は、こうした変化について、アルトコイン市場全体に過熱感が広がっている兆候だと分析した。そのうえで、この局面は長続きせず、最終的には勢いを失う可能性があると指摘した。
取引所への入金トランザクションも増加している。アルトコインの週間平均入金件数は、Binanceで2万2700件超、Coinbaseで8300件に達した。その他の取引所を含めると、全体では約3万2000件規模となる。ダークポスト氏によると、この水準は直近の市場高値と位置付ける2025年10月以降で最も高いという。
もっとも、入金規模そのものは前回の強気相場初期にみられた水準をなお下回る。投資家が利益確定に動く可能性は残るものの、市場全体が全面的な売り圧力に転じたとみるには早い状況だ。
テクニカル面では、上昇一服を示すシグナルも出ている。Total2の相対力指数(RSI)では、価格が高値を切り上げる一方で、RSIの高値は切り下がる「弱気ダイバージェンス」が確認された。一般に、上昇モメンタムの鈍化を示すサインとされる。ダークポスト氏は、この動きを注意深く見守る必要があると述べた。
アルトコイン市場では、力強い資金流入と広範なトレンド回復が追い風となっている半面、取引所入金の増加やテクニカル面の減速シグナルも同時に積み上がっている。相場が一段高に向かうのか、それとも過熱後の調整局面に入るのかが次の焦点となりそうだ。