AI時代の採用と就職活動(写真=Shutterstock)

米国で、採用選考におけるAI活用が急速に広がっている。若年層の雇用環境が厳しさを増す中、大学生や新卒者には、履歴書の記載内容だけでなく、AIを実務やプロジェクトで活用した経験が新たな競争力として求められつつある。

CNBCが25日(現地時間)に報じたところによると、LinkedInの調査では、採用担当者の66%が「今年は初期選考でのAI活用を増やす計画がある」と回答した。求職者側でも、81%が就職活動で既にAIを使ったか、今後活用する予定だと答えており、応募と選考の双方で自動化が進んでいることがうかがえる。

雇用環境も厳しい。ニューヨーク連邦準備銀行によれば、今年第2四半期の22~27歳の大卒若年層の失業率は約5.6%だった。学士号を要しない職に就いている人の割合を示すアンダーエンプロイメント率は42%に達した。

もっとも、AIが新卒向けの仕事を直接奪っていると断定するのは難しい。ニューヨーク連邦準備銀行は、採用全体は鈍化しているものの、AIとの関連が高い職種だけで求人需要が特に大きく落ち込んでいることを示す証拠は、現時点では限定的だと分析している。

一方、企業が新卒に求めるAI活用スキルは強まっている。米国大学・雇用主協会(NACE)によると、この春の新卒向け求人の16.5%でAIスキルが明記されていた。さらに企業の28%は、新入社員が業務でAIを活用できることを期待していた。

ただ、学生側の認識には温度差もある。卒業予定者の約3分の1は、AIスキルが将来のキャリアにほとんど重要ではないとみており、半数以上は関連スキルを新たに身に付けていなかった。

それでも学生側の対応は進み始めている。Handshakeによると、2026年卒の学生が履歴書でAIスキルに言及する比率は、2022年卒の2倍に増えた。関連する記載の74%は授業での学習ではなく、プロジェクトや実務経験に結び付いていた。

AI時代の就職活動では、単にツールを使ったことがあるだけでは十分ではない。AIを実務にどう生かしたかを示せる経験が、採用評価を分ける要素になりつつある。

キーワード

#AI #採用 #LinkedIn #CNBC #ニューヨーク連邦準備銀行 #NACE #Handshake
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.