幼少期のスクリーンタイムが長い子どもほど、思春期の認知処理スコアが高い傾向が示された。画像はイメージ(Shutterstock)。

幼少期からテレビやPC、ゲーム機などの利用時間が長い子どもほど、思春期に認知処理スコアが高い傾向にあることが、フィンランドの追跡研究で明らかになった。ただし研究チームは、スクリーンタイムが認知機能を直接高める因果関係を示すものではないと強調している。

Gizmodoが9月23日付で報じたところによると、フィンランドのユバスキュラ大学と東フィンランド大学の研究チームは、子どもの身体活動と栄養を長期にわたって調べる「PANIC研究」のデータを分析した。対象は8年間の追跡調査を完了した260人で、追跡調査時の平均年齢は15.8歳だった。

身体活動はセンサーとアンケートで把握し、スクリーンタイムはアンケートで測定した。認知機能の評価には、学習や注意力、ワーキングメモリなどを測る「CogState」検査を用いた。

その結果、幼少期からの累積スクリーンタイムが長いほど、思春期の全体的な認知処理スコアが高い傾向がみられた。ワーキングメモリ検査でも、一部の反応時間指標との関連がみられた。

一方、この研究ではテレビ視聴やゲーム、情報検索など、画面で何をしていたかという利用内容までは区別していない。家庭環境や教育水準など、別の要因が結果に影響した可能性もあるため、「画面を見る時間が長いほど頭が良くなる」と単純には解釈できないとしている。

身体活動と認知機能の関係も一様ではなかった。女子では、幼少期から軽い身体活動が多いほどワーキングメモリが良好な傾向があり、男子では、指導付きの身体活動が多いほどワーキングメモリが高い傾向が示された。

これに対し、指導を伴わない自主的な身体活動は、少ないほど一部の認知指標が良好だった。センサーで測定した総活動量や座位時間については、認知機能との明確な関連は確認されなかった。

研究に関わったペトリ・ヤランコ研究員は、スクリーンタイムを一律に有害とみなすのではなく、利用の中身と身体活動とのバランスをみる必要があると説明した。問題解決や創造性、学習など、能動的な思考を促す使い方が重要だとしている。

研究チームは、因果関係や性差を確認するには、追加の介入研究が必要だと指摘している。

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