ビットコイン採掘のイメージ写真=Shutterstock

ビットコイン採掘で、採掘機のハッシュレートが急落した後も採掘プール側のシェア難易度が高いまま維持されると、機器が電力を消費し続けても、報酬算定に必要なシェアを十分に提出できなくなる可能性があることが分かった。

CryptoSlateが21日(現地時間)に報じた。問題となっているのは、ビットコインネットワーク全体の採掘難易度ではなく、採掘プールが各接続先に割り当てるシェア難易度を自動調整する「可変難易度(Vardiff)」コントローラーの動作だ。

この論点は、Bitcoin Optechが採掘エンジニアのエリック・プライス氏の分析をもとに、同コントローラーの誤動作の可能性を改めて取り上げたことで注目を集めた。ただし、示されたのはあくまで潜在的な弱点とその検証方法であり、採掘業界全体で大規模な損失が発生したことを立証するものではない。

採掘プールは通常、各採掘機に対し、ビットコインのブロック生成に必要な難易度より大幅に低いシェア難易度を割り当てる。提出されたシェアを基にハッシュレートを推定し、各採掘機の作業量を測って報酬配分に反映するためだ。可変難易度コントローラーは、こうしたシェアが適切な頻度で提出されるよう調整する役割を担う。

問題は、採掘機の演算能力が急低下した場合に起きる。新たなシェアの到着を前提に難易度を再計算する仕組みでは、低下前に設定された高いシェア難易度がそのまま残ることがある。演算能力が落ちた機器は従来の難易度を満たすシェアを見つけるまでに時間がかかり、シェア提出が遅れるほど難易度の見直しも遅れやすくなる。

その結果、採掘機はハッシュ計算を続けて電力を消費する一方で、採掘プールが受け付けるシェアをほとんど提出できない状態に陥る。機器が稼働していても、報酬算定に必要なシェアが適時に積み上がらないことになる。

現在の採掘標準であるStratum V2では、タイマーを用いて定期的に難易度を再計算する仕組みを採用している。シェア提出が減れば難易度を引き下げる設計で、提出停止の長期化を防ぐ狙いがある。ただ、長期間維持されたチャネルでは復旧が遅れる可能性があるという。

具体例としては、シェア提出をきっかけに難易度を調整するckpoolが挙げられている。ただ、この方式がどの程度広く使われているのか、あるいは実際に有意な損失を招いたのかは、公開資料だけでは確認できないとしている。

焦点は、採掘機の演算能力が急減した際、採掘プールがシェア難易度をどこまで迅速に引き下げられるかにある。シェア提出が途絶えた状態でも難易度を下げる復旧機構が実際に機能するのか、検証が求められそうだ。

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