写真=RayNeoが発表したカメラ非搭載スマートグラス「iO」

中国のウェアラブル企業RayNeoは、カメラを搭載しないスマートグラス「iO」を発表した。リアルタイム字幕やAI機能に重点を置いた製品で、会話や会議の内容を要約・記録する「ライフログ」を中核機能として掲げる。

TechRadarによると、iOはカメラの代わりに、レンズ前面の透明ディスプレイへ通知やAIの回答、リアルタイム翻訳、字幕などを表示する。操作には物理ダイヤルとボタンを備えたデジタルクラウンを採用した。TechRadarは、フレームをなぞって操作する既存製品に比べて安定していたと評価している。

リアルタイム字幕は55言語に対応する。メモ機能のほか、予定や天気の確認、株価情報の表示、AIとの質疑応答、テレプロンプター機能も利用できる。一方で、カメラを搭載しないため、周囲の風景を撮影したり、AIが利用者の視界を直接分析したりすることはできない。

なかでも特徴的なのが「ライフログ」機能だ。内蔵マイクが会話や会議の内容を拾うと、AIが要点やタスク、その日の活動を整理し、個人向けの記録としてまとめる。利用者は、その記録をもとに過去の会議で生じたタスクなどをAIにあらためて確認できるという。必要に応じて、他のAIサービスと連携する機能も用意する。

RayNeoは、プライバシーへの配慮も大きな特徴として打ち出す。ライフログについては、元の音声は保存せず、テキスト記録だけを残すと説明した。マイク機能の作動中には、つるの先端にある白色インジケーターが点灯する。ただ、カメラがなくても周囲の会話を継続的に収集する以上、録音や同意に関する各国・地域のルールを確認する必要がある。TechRadarは、インジケーターがそれほど目立たないとも指摘している。

アクセシビリティの観点では、聴覚障害者が相手を見続けなくても、発話内容を字幕で確認できる点が強みとされる。一方、デートや面接などの場面で会話を聞き取り、AIが次に話す内容を提案する会話支援機能については、人と人とのやり取りにAIが過度に介入しかねないとして、議論を呼ぶ可能性もある。

iOが、撮影への抵抗感を抑えながらAIとディスプレイ機能を両立する製品として、カメラ非搭載の新たなスマートグラス市場を切り開けるかが注目される。

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