写真=Tesla。Teslaは欧州仕様「Semi」の主要スペックを初めて具体的に示した。

Teslaは、欧州仕様の電動トラック「Semi」の主要スペックを公表した。総重量40トンの条件で最大550kmの航続距離を確保し、メガチャージャーによる最大800kWの急速充電に対応する。もっとも、航続距離や充電性能は米国仕様を下回っており、価格や発売時期も明らかにしていない。

電気自動車専門メディアのElectrekが11日(現地時間)に報じたところによると、Tesla Europeは15〜20日にドイツ・ハノーバーで開催される「IAAトランスポーテーション」を前に、欧州仕様のSemiの主な仕様を公開した。

公表された内容によれば、欧州仕様のSemiは最大航続距離が550km、1km当たりの電力消費は1kWh(kWh/km)。総重量は40トン、車両重量は9100kgとした。

充電はTeslaのメガチャージャーを利用し、最大800kWに対応する。30分の充電で航続距離の約60%を回復できるとしている。外部機器向けの電力供給機能「ePTO」の出力は最大25kWだ。

米国の長距離仕様のSemiと比べると、数値上の差は小さくない。Teslaは米国仕様について、最大航続距離を500マイル(約805km)、バッテリー容量を822kWhとしている。充電出力は最大1.2MWで、30分で航続距離の約70%を回復できるとしている。

ただ、両モデルの航続距離を単純に比較することはできない。欧州仕様は総重量40トンのフル積載を前提としているのに対し、米国仕様は約37.2トンを基準としているためだ。積載条件の違いが航続距離に影響している可能性がある。

また、欧州仕様の車両重量は9100kgで、米国の長距離仕様のSemiの約2万3000ポンドより軽い。欧州仕様が、米国の長距離仕様とは異なるバッテリー構成や車両設計を採用している可能性もある。

欧州の大型電動トラック市場では、Teslaは後発に当たる。Mercedes-Benz、Volvo Trucks、MAN、Scania、DAF、Renaultはすでにバッテリー式の大型電動トラックを販売している。

このうちMercedes-Benzの「eActros 600」は、約600kWhのバッテリーで最大500kmの航続距離を打ち出している。欧州仕様のSemiは航続距離でこれを上回るものの、差は限定的といえる。

一方、供給体制はなお見通せない。Teslaは現在、米ネバダ州のギガファクトリー近郊でSemiを生産しているが、欧州向けを現地生産するのか、米国から輸出するのかは明らかになっていない。イーロン・マスクCEOは以前、Semiをベルリン工場で生産すると述べたことがある。

今回の発表で注目されるのは、性能値そのものだけではない。Teslaは欧州仕様のSemiについて、総重量40トンで550km走行し、30分の充電で航続距離の約60%を回復できると説明した一方、販売価格、バッテリー構成、顧客への引き渡し時期は公表していない。

IAAトランスポーテーションで、Teslaが欧州仕様のSemiの具体的な供給計画や生産方式を追加で明らかにするかが今後の焦点となる。

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