ビットコインに3つの弱気シグナルが出ているとBloomberg Intelligenceが分析した(写真:Shutterstock)

Bloomberg Intelligenceのチーフ・マクロ・ストラテジスト、マイク・マクグローン氏は、ビットコインに下落を示唆する3つの弱気シグナルが出ていると分析した。米国株との連動が強まるなか、S&P500が20%の調整局面に入れば、ビットコインは1万ドル前後まで下落する可能性があるとみている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが13日付で伝えた。マクグローン氏は最近の分析で、ビットコインの下方リスクとして、米国株との高い相関に加え、米連邦準備制度理事会(Fed)の追加利上げ観測を挙げた。

同氏が示した弱気シグナルの1つ目は、戻りの鈍さだ。ビットコインは7万6746ドルまで反発したものの、心理的節目とされる8万ドルを上抜けられなかった。

2つ目は金利環境だ。1年物のフェデラルファンド金利先物(FF13-FF1)は、今後の追加利上げを織り込んでおり、その幅は約70bpとされた。利上げ観測が強まれば、投機的資産市場に向かう流動性が細る可能性があるという。

3つ目として、米国株の高バリュエーションを挙げた。S&P500は200週移動平均を大きく上回る水準にあり、機関投資家の利益確定売りが出やすい局面にあるとの見方を示した。

マクグローン氏がとりわけ問題視するのは、ビットコインが株式市場、とりわけ米国株への依存を強めている点だ。もはや防御的な資産としては機能していないと評価している。過去5年間のリターンはS&P500とおおむね同水準だった一方、ボラティリティは約3倍に達したと主張した。

ポートフォリオの観点でも、リスク当たりの収益効率は低下し、ビットコインの「安全資産」としての性格も薄れたと指摘した。2009年の登場当初は独自の投資対象だったが、その後は多数のアルトコインが登場し、市場全体のリスクエクスポージャーとベータが高まったと説明する。その結果、ビットコインはハイテク株に近い値動きとなり、ウォール街発のショックにも弱くなったという。

こうした米国株との高い連動性を踏まえ、同氏はS&P500が20%下落する調整局面に入った場合、ビットコインが長期的な下値の目安である1万ドル水準まで下落する可能性があると予想した。もっとも、これはS&P500の20%調整を前提とした条件付きのシナリオだ。

一方で、この見通しを覆すには、株安局面でもビットコインが独自に上昇する動きを示す必要があるとした。足元のマクロ環境は、ビットコインの独歩高よりも、米国株に連動する展開を後押ししているという。

市場の関心は、今後の株式市場の調整局面でビットコインが株価と歩調を合わせて下落するのか、それとも独自の値動きを取り戻せるのかに集まっている。追加利上げ観測、高い株式バリュエーション、米国株との高い相関が同時に続けば、ビットコインは独立した「安全資産」として評価されにくくなる可能性がある。

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