写真=Reve AI

米国のデジタル資産規制法案「CLARITY法案」を巡り、民主党内になお反対論が残る中でも、Coinbaseは最終的な可決に自信を示している。審議の焦点は、公職者に関する倫理条項の強化と、ステーブルコインの収益性を巡る懸念の扱いに移っている。

米ブロックチェーンメディアのBitcoin Magazineが7月31日(現地時間)に報じたところによると、Coinbaseの最高政策責任者(CPO)、パリヤル・シルザド氏は、米議会が法案の文言を詰めている段階にあるとしたうえで、民主党内でもとりわけ若手議員を中心に法案への理解が広がっていると述べた。

シルザド氏は同日、The Hillの朝の番組に出演し、「暗号資産はおそらくワシントンで最も超党派的なテーマだ」と発言した。共和党だけでなく民主党内でも、デジタル資産を巡る規制の枠組みを明確にする必要があるとの認識は共有されつつある、との見方を示した形だ。

もっとも、民主党内の足並みはそろっていない。シルザド氏は、反対論の相当部分には世代間の認識差があると指摘し、若手議員ほど技術の変化や金融のあり方の転換を理解していると説明した。

同氏は、お金の形が変わる以上、金融への参加のあり方もそれに合わせて変わる必要があるとの認識を若手議員が持っていると述べ、こうした動きを「世代的な転換」と位置付けた。そのうえで、最終的には賛成派が優位に立つとの見通しを示した。

追い風として挙げたのが、米国内の暗号資産保有者の多さだ。シルザド氏は、米国では約6700万人が暗号資産を保有しているとしたうえで、倫理面や人事面の論点が整理され、法案自体も実質的に超党派の内容になっている以上、今後の審議は前進するとの見方を示した。

現在、議会ではCLARITY法案の最新草案を検討している。同法案は、デジタル資産に関する規制の枠組みを明文化することを目的とする。

最新の修正案には、公職者とその家族による暗号資産の発行や宣伝を禁じる条項が盛り込まれた。法案に反対する議員らが問題視してきた点を反映した内容とされる。

ただ、これで民主党内の反対が解消したわけではない。民主党議員の一部は先週公表した声明で、現行法案はなお不十分だとの立場を示した。

CLARITY法案を巡っては、年初から審議の停滞が続いてきた。銀行業界のトップが、ステーブルコインの収益性や倫理面の問題に懸念を示してきたことも影響した。

銀行業界のロビー団体は、暗号資産取引所が顧客に高い利回りを提示した場合、銀行の預金基盤が弱まる可能性があると主張してきた。このためCLARITY法案を巡る議論は、単なる産業規制の整備にとどまらず、ステーブルコインや取引所サービスが既存の金融システムとどう関わるかという論点にも広がっている。

こうした中、Coinbaseは同法案の超党派性を改めて強調している。シルザド氏は先のインタビューでも、この法案を「非常に超党派的な成果物だ」と評価した。

今後の焦点は、公職者を巡る倫理条項の強化が民主党内の離反をどこまで抑えられるか、さらにステーブルコイン収益への懸念を法案にどの程度織り込むかにある。

CLARITY法案が成立すれば、世界最大の経済圏である米国でデジタル資産の規制枠組みが法制化されることになる。米暗号資産市場の事業ルールや、政界での規制議論も一段と具体化する可能性がある。

またシルザド氏はThe Hillで、倫理面の論点や人事を巡る問題は整理が進み、法案の中身は超党派のものになっているとして、審議は前に進められるとの認識を示した。

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