写真=L&F

L&Fは8月3日、100%子会社のL&F Plusが、韓国初となるLFP(リン酸鉄リチウム)正極材の量産ラインで製造した試作品を7月31日に初出荷したと発表した。顧客評価や工程安定化を進めた上で、第3四半期末に本格量産へ移行する計画だ。

L&F Plusは、L&FのLFP正極材の生産・販売を担う子会社。大邱・達城郡の国家産業団地内にある約10万平方メートルの敷地に、総額3380億ウォンを投じてLFP専用工場を整備し、2026年5月に竣工した。

同月には、国民成長ファンドから総額2200億ウォン規模の12年物の長期・低利融資も確保した。今回の初出荷を足がかりに、顧客評価と生産工程の安定化を進め、本格量産体制の構築を急ぐ。

今回出荷したのは、一般的なLFPより高いエネルギー密度を目指して開発した高密度の第3世代LFP正極材。L&F Plusは、PD 2.50g/cc以上の製品開発を通じて、既存LFPのエネルギー密度の低さの改善を狙う。

用途としては、送電網向けのエネルギー貯蔵装置(ESS)に加え、AIデータセンター向けESSや普及価格帯の電気自動車(EV)などを想定している。

顧客基盤の拡大も進んでいる。L&Fは2026年3月、Samsung SDIと約1兆6000億ウォン規模のLFP正極材に関する中長期供給契約を締結した。直近では、米国の電池企業CoreShell Technologyとも新たに供給契約を結んでいる。

L&Fは、世界のLFPサプライチェーンの90%以上が中国に集中しているなか、非中国圏の供給網を先行して確保する戦略の一環だと説明している。

L&Fのホ・ジェホン代表取締役は「今回の試作品の初出荷は、韓国初のLFP正極材量産ラインの生産安定化と本格量産準備に向けた重要な出発点だ」とコメントした。その上で「顧客評価と品質検証に着実に対応し、安定した量産体制を構築していく」と述べた。

さらに「LFPとハイニッケルNCM(ニッケル・コバルト・マンガン)を軸とするツートラック戦略に基づき、EVとESS市場の多様な需要に対応する。非中国LFPサプライチェーンの競争力を高め、グローバル市場での存在感を継続的に強化していく」としている。

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