AppleはVision Proで見送った健康・フィットネス構想を、次期スマートグラスで再検討しているとされる。写真=Reve AI

Appleが開発中のスマートグラスを、健康・フィットネス向けの新たな基盤として活用する構想を検討していることが分かった。Vision Proでいったん見送った身体追跡などの機能を別の形で取り込む案だが、本格展開は初代モデルではなく後続機になる可能性が高い。

米ITメディア9to5Macが2日(現地時間)に報じたところによると、Bloombergのマーク・ガーマン氏は、Appleが次期スマートグラスを「もう1つの健康プラットフォーム」と位置付ける方向で検討していると伝えた。

Appleはこれに先立ち、Vision Proをヘルスケア基盤として活用する案も模索していたという。Vision Pro上でFitness+を利用し、トレーニング動画の視聴に加え、ユーザーの動きを追跡してアクティビティリングの達成を支援する構想が含まれていたとされる。

さらに、iPadやApple TVとの差別化につながる身体追跡・分析機能の準備も進めていたという。

ただ、Vision Proでは本体の重さが課題となった。装着時の負担が大きいことから関連計画はいったん取り下げられ、同様のコンセプトをスマートグラスで改めて検討しているもようだ。

一方、スマートグラスはディスプレイを搭載しない製品になるとみられており、実装方法はVision Proとは大きく異なる可能性がある。

現時点で、Appleがスマートグラス向けにどのような機能を用意しているのか、詳細は明らかになっていない。ただ、採用活動は進んでおり、開発自体は継続しているとみられる。

ガーマン氏は活用案の一例として、昨年Apple Watchに導入された運動支援機能と、AirPods Pro 3で初採用されたものに近い心拍センサーをグラス側に組み込む可能性に言及した。この構成が実現すれば、スマートグラスはランナーにとって有力なデバイスになり得るという。

カメラの活用可能性も指摘されている。スマートグラスのカメラでユーザーの動きを把握し、運動中のフォームや改善点を分析する役割を担う可能性がある。Vision Proで構想されていた身体追跡・分析機能を、別の形で移植するイメージだ。

もっとも、こうした健康機能が初期製品にそのまま搭載される可能性は低い。ガーマン氏は、関連機能について「初代モデルには搭載されない可能性が高い」と指摘した。

また、Appleの構想全体が実際の製品として形になるまでには、「数年かかる可能性がある」とも述べている。

今回の動きは、Appleのスマートグラス戦略が単なるウェアラブル機器の投入にとどまらず、ヘルスケア領域との連携拡大も視野に入れていることを示している。Vision Proで見送られた構想がスマートグラスへと引き継がれる一方、初代モデルは基盤づくりにとどまる公算が大きい。

今後の焦点は、センサーとカメラをどう組み合わせるか、そして健康・フィットネス機能をどの世代から本格的に打ち出すかに移りそうだ。

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