政府は、海外取引所や個人ウォレットを介した仮想資産の越境移転について、韓国銀行の外為電算網を通じて一元的に把握する仕組みを導入する。仮想資産を利用した外国為替規制の潜脱や不正取引を防ぐのが狙いだ。
企画財政部は7日、こうした内容を盛り込んだ外国為替取引法施行令の改正案を予告したと発表した。6月改正の外国為替取引法で新設された「仮想資産移転業務」について、対象範囲や登録要件、報告義務などを具体化する。
改正案では、国内の仮想資産事業者と海外の仮想資産事業者の間の移転を、「仮想資産移転業務」に含める。国内の仮想資産事業者と個人ウォレット間の移転も対象に加える。
関連業務を行う事業者には政府への登録を義務付ける。登録要件として、必要な電算設備を備えるほか、外国為替関連業務で2年以上の実務経験を持つ人材、または関連教育を修了した専門人材を2人以上確保しなければならない。登録事項や変更届の手続きも施行令に盛り込んだ。
制度の柱は、仮想資産の越境移転情報を外為当局が一元的に把握できるようにする点にある。
登録された移転事業者は、仮想資産の移転内訳を、外国為替情報の集中機関である韓国銀行の外為電算網に報告しなければならない。政府は収集した情報を、国税庁、関税庁、金融監督院、金融情報分析院(FIU)など関係機関と共有する計画だ。
仮想資産は、銀行を通じた従来の外国為替取引と異なり、海外取引所や個人ウォレットを通じて国境を越えて移転できる。このため、資金の流れを把握しにくいことが課題とされてきた。
政府は制度改編を通じて、越境移転情報を統合的にモニタリングし、外国為替規制の潜脱や不正取引をより迅速に把握したい考えだ。
あわせて、海外決済に関する制度も見直す。一定の金額上限内で、外貨建てのプリペイド決済手段を他人に譲渡できるよう認め、金融サンドボックスで運営してきたサービスを制度の枠内に取り込む。
関税庁の外国為替取引に対する検査権限も拡大する。これまでは輸出入取引の検査過程で役務取引や資本取引に関する違反を把握しても、検査範囲に制約があった。今後は、関税庁が当該事項を直接検査できるようになる。
意見公募期間は26日まで。政府は意見集約や規制審査、法制処の審査、次官会議、閣議を経て、改正外国為替取引法の施行日である12月3日に施行令も適用する予定だ。
政府関係者は「仮想資産の越境移転情報を統合的にモニタリングする体制を構築することで、仮想資産を利用した外国為替規制の潜脱や不正取引の防止につながり、外国為替取引の健全性向上が期待できる」と述べた。