Rippleは、グローバル代替投資運用会社Brevan Howardとの協業を拡大し、同社が運用するファンド向けに機関投資家向けサービス「Ripple Prime」を提供する。マルチアセット対応のプライムブローカレッジや清算、関連金融サービスを単一基盤で提供し、機関投資家向け事業を強化する。
Brevan Howardは機関投資家資金を運用する代替投資運用会社で、運用資産は約350億ドル。今回の協業により、投資チームは複数の市場や資産クラスにまたがる取引を、単一のプライムブローカー基盤上で処理できるようになる。
Rippleは、この枠組みについて、担保管理や資金効率の向上を重視したものだと説明している。
プライムブローカーは、大口投資家向けに取引執行、資金調達、担保管理、清算などの機能を提供する基盤を担う。Brevan Howardは市場ごとに担保管理を分ける代わりに、Ripple Primeを通じて多様な資産クラスや商品にアクセスできるようになる。
Ripple Primeは、伝統金融と暗号資産の両市場に対応する。対象資産には、デジタル資産、外国為替、デリバティブ、スワップ、債券が含まれる。
Rippleは、自社プラットフォームを通じた年間清算額が3兆ドル超に上り、機関顧客は300社超に達するとしている。
Brevan Howard Groupの最高執行責任者(COO)、アラン・マクグロティ氏は、機関投資家の間で、既存の運用体制に円滑に組み込めるデジタル資産インフラへの需要が高まっていると述べた。
今回の提携は、伝統金融市場とデジタル資産市場をつなぐインフラ需要の拡大を示す事例といえる。
なお、今回の発表には、Brevan HowardによるXRPの購入や、Rippleのステーブルコイン「RLUSD」の活用は含まれていない。主眼は、Rippleの機関投資家向けブローカー基盤の採用にある。
両社の関係は今回が初めてではない。Brevan Howard系列のファンドは2025年11月、Rippleの5億ドル規模の戦略的持分投資ラウンドに参加していた。
今回の協業拡大は、出資関係にとどまらず、Rippleが機関投資家向け金融インフラ事業で既存の接点を実際のサービス契約へと発展させた点に意味がある。
今後は、Brevan HowardがRipple Primeをどの資産・取引領域まで適用するのか、またRippleが機関顧客基盤を足掛かりに、伝統金融とデジタル資産を横断するインフラ事業をどこまで広げるのかが焦点となる。