Harkは10月6日(現地時間)、個人向けAIエージェントサービス「Hark Pro」を発表した。メールやカレンダー、保存ファイル、決済情報などと連携し、PC上の各種作業を代行する。無料で利用できるほか、利用量の多いユーザー向けにサブスクリプション型の有料プランも用意する。
TechCrunchによると、Hark Proはユーザーのデジタル環境全体と接続し、日常的なコンピュータ作業を引き受ける設計だ。
Harkは設立から1年に満たないスタートアップで、連続起業家のブレット・アドコック氏が創業した。汎用AIの開発そのものより、AIを実用化するためのユーザーインターフェース構築に注力している。
同社はHark Proを単なるアプリとしてではなく、将来的にはAIコンピュータ向けOSへ発展させる構想を掲げる。
Hark Proは、PC操作に特化して学習したモデルをベースにしている。質問への回答にとどまらず、メール返信や支出承認、予定管理、航空券の予約といったデジタル業務にも対応する。
画面中央にはチャット欄を配置し、その周囲に作業提案や関心トピックを表示する「パネル」を並べる。背景画像はユーザーの位置情報と時間帯に応じて変化するという。
デザイン責任者のアビドゥル・チョウドゥリ氏はデモで、承認待ちの支出、返信が必要なメール、記者との面談予定、航空便の予約といった項目を、サービス側が優先度の高いタスクとして提示したと説明した。
直近の事例としては、同僚の車両登録更新が必要であることを把握し、カリフォルニア州車両管理局のWebサイト上で手続きを進めたケースも紹介した。
Hark Proは、エージェントがWeb上で処理を進める様子を小窓で表示する。Harkは、こうした設計がエージェントの動作に対する信頼感の醸成につながるとみている。
同社はあわせて、広告販売やユーザーデータ活用を収益の前提とする事業モデルではない点も強調した。
一方で、ユーザーを理解し、必要な作業を支援する目的でのデータ活用は認めている。チョウドゥリ氏は、この活用はあくまでタスク中心であり、ユーザーの負担軽減が中核にあると述べた。
Harkは、競合と比べてユーザーのコンピュータ利用をより広く代替できる体験を提供できると主張する。チョウドゥリ氏は、競合サービス「Muse」ほど高速ではない可能性がある一方で、より良い結果を返し、途中でユーザーが再介入しなくても最後まで作業を完了できると強調した。
Harkは2027年、このソフトウェアを支えるAI専用デバイスも投入する計画だ。製品の形態は明らかにしていないが、チョウドゥリ氏はウェアラブルカメラへの抵抗感に言及し、別のアプローチを示唆した。