Conway Researchは、ユーザーの端末上で動作する招待制AI秘書「Underdog」のベータ版を公開した。MacとWindows 11に対応し、完全オンデバイスで稼働する。当面は無料で、広告も付けない。TechCrunchが6日(現地時間)に報じた。
同社は今後、Linux、iPhone、Android向けにも提供を広げる準備を進めているという。
Underdogはプライバシーを重視した設計を採用する。ユーザーがアクセスを許可したメールなどの認証情報は暗号化し、AIの推論処理はデータセンターではなく端末側で行う。
創業者のシジル・ウェン氏は、この仕組みのために独自の推論エンジン「Husky」を開発した。HuskyはCPUとGPUの間のデータ移動を減らし、処理速度を高める設計だとしている。
Underdogは現在、「Qwen 3.8 27B」を微調整した推論モデルを採用している。データセンターで稼働する最新の大規模モデルに比べれば規模は小さいが、ウェン氏は一部ベンチマークで「Claude Opus 4.6」に近い性能を示したと説明している。
買い物に関する調べものや数学の宿題に関する質問など、日常的なタスクには十分対応できるという。
Conway Researchは、収益化の面でも異なるアプローチを取る。Underdogは当初、無料で提供し、広告も載せない方針だ。AIが端末上で動作するため、推論コストを大きく抑えられるとしている。
一方で同社は、AI秘書を介してStripeの決済ネットワーク上で処理された取引から、小口の手数料を受け取る仕組みを模索している。Stripe共同創業者のパトリック・コリソン氏は、Conway Researchのエンジェル投資家として参加した。
ウェン氏は独学でコーディングを学び、17歳でシリコンバレーに渡った。その後、アンドレイ・カーパシ氏らと同じAIハッカーハウスで過ごし、Perplexity創業者のアラビンド・スリニバス氏やOpenAI研究員のノアム・ブラウン氏らと共同作業したという。現在はピーター・ティール氏の「Thiel Fellow」プログラムに参加している。
Conway Researchは、Andreessen Horowitz、Khosla Ventures、Hummingbird、SV Angel、Anthology Fundなどから出資を受けている。