写真=Teslaの普及価格帯EV「Model 3」

Teslaは中国市場で「Model 3」の装備を強化した。全グレードで中央ディスプレイを従来の15.4インチから16インチに大型化したほか、「Model 3」と「Model Y」の全ラインアップで最大2.2kWの外部給電機能に対応する。

EVメディアのElectrekが10月1日、Teslaが中国の公式チャネルを通じてModel 3とModel Yの新たな仕様を公開したと報じた。

今回の主な変更点は、Model 3の中央ディスプレイだ。中国で販売する全グレードに16インチの中央ディスプレイを採用する。Teslaによると、画面サイズだけでなく、解像度とリフレッシュレートも改善したという。ただし、具体的な数値は明らかにしていない。

インテリアの選択肢も広げた。中国の購入者はライトグレー系のプレミアムインテリアを選べるようになり、ブラックのファブリック製ヘッドライナーを組み合わせる。

Teslaは米国向け2026年モデルのModel Yプレミアムトリムで、16インチ画面とブラックのヘッドライナーを採用している。今回、中国向けModel 3にも同様の構成を広げた格好だ。

Model 3とModel Yでは、外部給電機能も追加された。中国向けモデルは交流で最大2200Wを外部機器に供給できる。Teslaは利用例として、600Wの炊飯器、1kWの電気調理器、600Wの電気ケトルを同時に使えるとしている。

もっとも、この機能を利用するには別売りの交流外部給電アダプターが必要だ。3列シート仕様の「Model Y L」は、アダプターなしで外部給電機能を利用できる。

Teslaは仕様強化に合わせ、購入特典も打ち出した。10月31日までにModel 3を注文した顧客には、最終支払額から5000元を割り引く。

このほか、5年間の無利子ローンに加え、一部トリムを対象とした8000元の保険補助、8000元の塗装オプション向けクレジット、充電関連特典の中から選べる特典も用意する。

Teslaが広告で示したModel 3の開始価格は22万2500元。ただし、これは後輪駆動のベースモデルの公式価格である23万5500元に、各種割引や補助を適用した後の金額だ。ベースとなる販売価格そのものを引き下げたわけではない。

中国市場では、Teslaの価格は現地メーカーと比べてなお割高感がある。BYDの新型「Formula S」後輪駆動セダンは18万9900元からで、Model 3より低価格に設定されている。

Teslaはこうした状況を踏まえ、直接的な値下げではなく、装備強化と金融・購入特典を組み合わせる形で対応している。

一方で、中国と米国で販売するModel 3の仕様差は広がっている。米国向けModel 3の中央ディスプレイは引き続き15.4インチで、開始価格は3万6990ドル(約555万円)だ。

外部給電機能についても、米国では「Model Y」のプレミアム・パフォーマンスや「Cybertruck」など一部車種に限って対応しており、Model 3は対象に含まれていない。

中国向けModel 3は全グレードで16インチ中央ディスプレイと2.2kWの外部給電に対応した一方、米国向けModel 3にはいずれも導入されていない。Teslaが今後、米国市場でも同様の仕様拡大を進めるかどうかは明らかになっていない。

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