米上院では、中国系資本の出資比率が15%を超える自動車メーカーの米国販売を禁じる法案の審議が進んでいる。写真=Shutterstock

米上院で、中国系企業・投資家の出資比率が15%を超える自動車メーカーによる米国内での販売を禁じる法案の審議が進んでいる。こうした中、Mercedes-Benzを規制対象から外す案が最終条文の調整過程で検討されている。

Reutersが9月30日(現地時間)に報じたところによると、上院商務委員会を通過した法案は、中国系企業や投資家が15%超を保有する自動車メーカーによる米国内での販売を禁止する内容。既存の中国車規制を強化し、法制化するのが柱だ。

法案提出に関わった共和党のバーニー・モレノ上院議員は、Mercedes-Benzの米国内での販売まで禁じることには否定的な考えを示した。Reutersのインタビューでは、「米国でMercedes-Benz車を禁止することを明確に意図したものではない」と説明。企業が出資比率を15%未満に引き下げる過程で大きな打撃を受ける可能性に懸念を示した。

Mercedes-Benzの中国系株主の持ち分は、法案の基準を上回る。Tennantious Prospect Investment Limitedが9.69%、BAICグループが9.98%を保有しており、合計では約20%に達する。ただ、Reutersは、これらの出資が日常的な経営や製品企画、開発への関与を伴うものではないと伝えている。

モレノ議員は、Mercedes-Benzが米国で販売を継続できるようにする方策について協議が進んでいることも明らかにした。Reutersは同日、モレノ議員が最終法案でMercedes-Benzを販売禁止の対象から外す方向だと報じた。一方、最終条文の詳細や立法手続きにはなお不確定要素が残る。

法案には民主・共和両党の議員が加わっている。民主党のエリッサ・スロットキン上院議員は、民主党議員は全員が法案推進に賛成しており、反対しているのは共和党のランド・ポール上院議員だけだと説明した。ポール議員は、法案がMercedes-Benzを直接狙い撃ちするのは不当だとし、関連部分が削除されれば賛成できるとの立場を示している。

影響はMercedes-Benzにとどまらない可能性がある。中国の吉利汽車はAston Martinの17%を保有しており、法案が現行の内容のまま成立すれば、同社の米国内での販売に影響が及ぶ可能性がある。吉利汽車が大きな持ち分を持つLotusも規制対象となる可能性がある。

Volvoについても、吉利汽車が筆頭株主であることから、法案の影響を受ける可能性がある。米国ではすでに2025年、バイデン政権下で、車載ソフトウェアを通じて機微な運転者データが中国に送信されるのを防ぐための規制が導入された。今回の法案は、これに加えて中国系資本の出資比率を新たな規制基準とする内容だ。

上院では11月に会期が再開されれば、法案審議が改めて本格化する見通しだ。成立すれば、米国の対中自動車規制は、中国メーカーや車載ソフトウェアに加え、中国系投資家による資本構成にまで対象が広がる可能性がある。

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