欧州連合(EU)は、13歳未満の子どもによるSNS利用を禁止し、オンラインゲームやAIチャットボットまで児童保護規制の対象を広げる新法の検討に入った。年齢ごとの利用制限と、事業者に対する安全対策義務を制度化する方針だ。
17日、IT系メディア「GIGAZINE」によると、欧州委員会はこうした内容を盛り込んだ「EUキッズ法(EU Kids Act)」を打ち出す見通しだ。
ウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長は前日、欧州議会での演説で、13歳未満のSNS利用を禁止し、13~14歳については保護者が開設・管理する制限付きアカウントに限って認める考えを示した。
EUでは、15歳以上は個人アカウントの保有を認める一方、18歳未満の利用者には別途、安全設計に関する基準を適用する方向だ。規制対象はSNSや動画共有プラットフォームに加え、オンラインゲーム、AIチャットボット、AIコンパニオンにまで広がる可能性がある。
法案の草案では、3~12歳は保護者が管理するアカウントを通じ、厳格な安全基準を満たした子ども向けサービスに限って利用を認めるとしている。3歳未満については、対象サービスの利用を禁止する案も盛り込まれた。
ただ、AIサービスに関しては、サービスの種類や利用者の年齢に応じて規制を分ける案が議論されているという。
事業者には、依存を招く機能や有害コンテンツの推薦を抑制するほか、通報機能や保護者向け管理機能の提供を求める見込みだ。SNSアカウントの作成やゲームのダウンロード時に、実効性ある年齢確認措置を導入する案も検討されている。
EUは、既存のデジタルサービス法(DSA)にある児童保護規定だけでは、年齢別の利用制限を統一的に運用しにくいとみている。このため新法によって、プラットフォーム側の未成年者保護責任を一段と明確にする考えだ。
もっとも、法案の最終的な内容はまだ固まっていない。EU加盟国や欧州議会での審議の過程で、適用年齢や規制対象、事業者義務の範囲が変わる可能性がある。