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JPモルガンは、米暗号資産市場構造を巡る「Clarity法案」について、年内成立は難しいとの見方を示した。米上院で審議入りに向けた採決が否決されたことで、年内に確保できる審議日程が限られるためだ。市場の関心は、議会での法案審議よりも、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)による規則整備へ移りつつある。

米ブロックチェーンメディアのCoinPostによると、JPモルガンのアナリストは17日、上院で審議入りに必要な採決が成立しなかったことで、残された立法日程は極めて限られると指摘した。

焦点となったのは、16日に米上院で行われた審議入りに向けた採決だ。結果は49対50で否決され、可決に必要な60票には届かなかった。

採決では、法案策定に関わった一部の民主党議員も反対に回った。共和党のトム・ティリス上院議員も直前に反対へ転じ、再考動議を提出したとされ、法案推進の勢いを削ぐ要因になったとみられている。

JPモルガンは、すでに成立したGenius法案も当初の手続き採決では否決された前例があると指摘した。一方で、中間選挙前に上院が本格審議できる期間は実質2週間半程度に限られるとして、投資家や暗号資産業界の関心はSECとCFTCによる規則整備に移る可能性が高いとみている。

市場では、立法の遅れの背景や代替策を巡って見方が分かれている。Galaxy Digitalの創業者兼CEO、マイク・ノボグラッツ氏は、政府倫理規定を巡る対立が否決につながったとして、与野党双方を批判した。そのうえで、SECとCFTCが暗号資産の規則整備を進め、議会がその後に法制化する可能性もあるとの見方を示した。

みずほ証券も、議会立法が遅れた場合でも、当局はそれを待たずに規則整備やガイダンスで対応する可能性があると分析した。ステーブルコインの利回りを巡る不透明感を背景にCircleとCoinbaseの株価が下落したのは理解できるとする一方、Robinhood、Figure、Strategyについては売られ過ぎとの見方を示した。

他のウォール街の分析もおおむね同じ方向を向く。TD Cowenのアナリストは、法案の早期成立の可能性はさらに低下したとしつつも、SECの規則整備を通じた規制変更は続くと予想した。長期的には立法による解決が望ましいとしながら、暗号資産産業の発展は一様ではなく、ばらつきを伴いながら進むとの見通しを示した。

当面の市場の注目点は、上院で採決が再び前進するかどうかよりも、規制当局がどのような追加措置を打ち出すかに移っている。議会主導で制度設計が進むのか、それともSECとCFTCが先行して市場ルールの枠組みを広げるのかが、米国の暗号資産政策の次の分岐点となりそうだ。

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