Teslaは、中国で初めて「Cybercab」を一般公開する。一方で、現地販売や無人ロボタクシーの商用運行にはつなげない方針を明確にした。
16日付の米電気自動車メディアElectrekによると、Tesla Chinaは今回の展示について、Cybercabの販売や運転者なしの配車サービスの商用運行とは関係ないと説明した。
展示は17日に始まる。北京では華茂の体験型店舗で27日まで、上海ではHKRI Taikoo HuiのLG1北側ホールで21日まで、それぞれ車両を展示する。Cybercabが中国で一般公開されるのは今回が初めて。
Teslaは今回の取り組みを「販売」ではなく「展示」と位置付けている。目的は製品デザインと技術コンセプトの提示にあり、中国市場でのCybercab販売や無人配車サービスの商用運行は含まれないとしている。
こうした対応は、車両の構造と現地規制を踏まえたものとみられる。Cybercabはハンドルとペダルを備えない2人乗り車両で、手動操作装置がない。このため、中国でも一般向けに登録・販売できる状況にはなく、北京の展示会場でも受注は受け付けないという。
ロボタクシー事業の展開も、なお先の段階にある。Teslaは2025年初め、中国で監視付きの完全自動運転機能の限定版を投入したが、無人走行サービスに必要な承認は得られていない。今回、無人配車の商用運行を対象外としたのも、こうした制約を反映したものとみられる。
中国ではすでに、現地勢が有償の無人乗車サービスを拡大している。BaiduのApollo Go、Pony.ai、WeRideは複数都市で、安全員を乗せないロボタクシーを運行している。Teslaが車両展示にとどまる一方、中国勢は実運用の実績と展開エリアの拡大を積み上げている構図だ。
このため、今回の展示は商用化のシグナルというより、ブランドへの関心喚起という性格が強い。TeslaはCybercabのデザインと技術の方向性を示しつつ、販売と運用は切り離した。大規模な無人移動サービスが動き始めている中国市場で、今後どのように規制承認やサービス要件に対応していくかが焦点となる。