米上院で暗号資産市場構造法案「Clarity Act」を巡る手続きが前進しなかったことを受け、Bitcoinが7万6000ドルを割り込んだ。短期保有者の売りが膨らみ、今月最大規模の損切りが発生した。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが16日(現地時間)に報じたところによると、上院は「Clarity Act」を手続き上の採決にかけたが、前進に必要な60票を確保できなかった。
法案処理の遅れが伝わると、市場は即座に反応した。Bitcoinは約4%下落し、一時7万4900ドルまで下げた。売りはBitcoinにとどまらず、暗号資産市場全体に広がった。
オンチェーンデータからは、直近で買い増していた投資家の動揺が鮮明になっている。CryptoQuantのデータ分析によれば、短期保有者の取引所流入量は約1万9400BTCから3万3100BTCへ急増した。このうち2万3200BTCは含み損の状態で取引所に移されたもので、過去1カ月で最大規模の短期保有者による損切りとされる。
取引所ごとの流入にも差が出た。Krakenには6000BTC超が流入し、通常の2000〜3000BTCを大きく上回った。Binanceには1万BTC超が移動した一方、Coinbase Advancedへの流入は7300BTCで、比較的通常レンジに近い水準だった。
もっとも、すべての保有者が一斉に売却に動いたわけではない。売り圧力は、直近でBitcoinを取得した短期保有者に集中していた。価格下落に敏感な投資家が損失確定を急ぎ、取引所に売り物が集まる展開となった。
テクニカル面でも、明確な反発シグナルはまだ見られない。Bitcoinは足元で7万5000〜7万6000ドル近辺の下値を探る展開が続く。一方で、8万ドルを上回る水準では上昇モメンタムを維持できず、日足では7万5959ドル近辺から、短期移動平均線が位置する7万5500〜7万6000ドルまで押し戻された。
モメンタムの鈍化も目立つ。日足の相対力指数(RSI)は、8月の反発局面で買われ過ぎ圏に近づいた後、足元では中立水準の50付近まで低下した。上昇の勢いが強くないことを示している。上値では、まず7万8000ドルを回復できるかが焦点となる。その後、8万〜8万1000ドルを再び上回れば、直近の売りで傷んだ相場の地合い回復につながる可能性がある。
ただ、中期的に重要なテクニカル上の支持線はなお維持されている。短期的には、上院での採決不成立を受けた損切り売りがどこまで早く一巡するかに加え、Bitcoinが7万5000ドル台を下値として維持できるかが次の注目点となる。