Solana(写真=Shutterstock)

Solanaは、1件のトランザクションで扱えるデータ容量を従来の3倍超に拡大するとともに、メインネットのスロット間隔短縮も進めている。トランザクション数やステーブルコイン利用が増える中、より複雑なアプリケーションを支えられる基盤づくりを狙う。

CryptoSlateが9月16日に報じたところによると、Solanaは9月15日、新たなトランザクションフォーマット「V1」を適用した。これにより、1件のトランザクションに含められるデータ量は4096バイトとなり、従来から3倍以上拡大した。

V1の導入によって、プライバシー技術やマルチシグ、大規模なアカウントデータを伴う複雑な処理を、複数のトランザクションに分けずに単一のトランザクションで実行しやすくなる。開発者は最大64アカウントを直接組み込めるほか、必要な計算資源や手数料に関する情報もトランザクションに含められる。

もっとも、データ容量の拡大がそのまま処理速度の向上や手数料の低下につながるわけではない。Solanaは、V1は自動的に高速化や低コスト化を実現する機能ではなく、1件のトランザクションでより多くの処理をこなせるようにすることで、複雑なアプリケーション開発を容易にするものだと説明している。

あわせてSolanaは、メインネットのスロット間隔を250msに短縮するアップグレードも進めている。スロットは、ネットワークが新たな処理を記録する単位を指す。これまで目標値は400msから350ms、300msへと段階的に縮められてきた。250msへの移行は9月18日に予定されており、実現すれば毎秒約4スロットの生成が可能になる。

ただ、スロット間隔を短くしても、処理量が単純に比例して増えるわけではない。各スロット内の処理をより短時間で検証し、ネットワーク全体に伝播させる必要があるためだ。このため、バリデーターの処理性能とネットワークの安定性が重要になる。次の段階にあたる200msはすでに開発ネットワークとテストネットワークで稼働しているが、メインネットへの適用時期は決まっていない。

こうした性能強化の背景には、Solanaネットワークの利用拡大がある。Solanaによると、8月の非投票トランザクションは52億件と、7月の約42億件から19%増加した。同期間には、Solana基盤アプリケーションの週間収益が4080万ドルとなり、1月以降で最高を記録した。DEX取引高も約165億9000万ドルに達した。

ステーブルコイン利用も広がっている。9月には、ステーブルコイン関連のデイリーアクティブアドレスが88万8000件となり、1年前の33万3000件から約2.7倍に増えた。トークン化株式の供給量も6億8400万ドルと過去最高を記録し、ネットワーク内での活用範囲が広がっている。

今回のアップグレードの焦点は、単なる速度競争ではなく、増加するネットワーク需要を支えながら、1件のトランザクションでより複雑な処理を実行できるようにする点にある。9月18日に予定する250ms移行を高負荷下でも安定して運用できるかが、今後200ms段階へ進むうえでの重要な注目点となりそうだ。

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