Appleのロゴ。写真=Shutterstock

Appleが、自社チップとNvidiaの技術を組み合わせたエンタープライズ向けサーバーの開発を進めていると、米The Informationが16日(現地時間)、事情に詳しい関係者の話として報じた。AI向けコンピューティング需要の拡大をにらみ、サーバー市場への再参入を目指す動きとみられる。

Appleは2002年から2011年まで自社サーバー「Xserve」を販売していたが、企業向けサポートが十分でなく、本格普及には至らなかった。今回の新たな取り組みで、企業向けインフラ分野で存在感を示せるかが注目される。

報道によると、AppleはこのサーバーをAI開発企業に加え、一般企業や政府機関向けにも販売する構想を持つ。検討中の製品は2種類で、「M8 Ultra」を2基組み合わせる小型モデルと、4基搭載する大型モデルを想定しているという。

Mシリーズの「Ultra」は、Apple製チップの最上位モデルで、「Mac Studio」などに採用されている。

Appleは、M8チップ同士を接続する技術として、Nvidiaの「NVLink Fusion」の採用を検討してきた。NVLink FusionはもともとNvidia製チップ間の接続を前提に設計されたが、現在は他社製チップとの接続にも対応する。関係者によれば、プロジェクト内部ではNVLink Fusionを有力な選択肢とみる見方が出ているという。

The Informationは、Appleが2029年の投入を視野に開発を進めている一方、計画が中止される可能性や、最終的にNvidiaの技術を使わない形に見直される可能性もあると伝えた。

AppleとNvidiaは2001年に協業を開始したが、スティーブ・ジョブズ体制下では特許紛争などをきっかけに関係が悪化した。ただ、足元ではAppleがAI機能を備えた新しいSiriの処理を、GoogleのデータセンターにあるNvidia製チップで行っているとされ、両社の関係は改善に向かっているという。

AppleのMac製品群は、前四半期の売上高が前年同期比29%増の104億ドル(約1兆5600億円)となり、主要製品群の中でも高い伸びを示した。AI開発企業による「Mac mini」や「Mac Studio」の大量購入で供給が逼迫しているとの見方もある。

もっとも、Macは依然としてコンシューマー用途を主眼とした製品で、リモート管理など企業向け機能の不足を指摘する声もある。Appleがサーバー製品を通じてこうした課題をどこまで補えるかも、今後の焦点になりそうだ。

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