写真=シェイン・コプラン氏のXより

Polymarketのシェイン・コプラン最高経営責任者(CEO)は7日、暗号資産市場で「100倍になるトークン」を追いかける投機について、「非合理的な過熱」だと批判した。短期の急騰を狙う資金の一部が、事象の発生確率を取引する予測市場に目を向け始めているとの見方も示した。

ブロックチェーンメディアのCointelegraphによると、コプラン氏はシンガポールで開催された「Token2049」で発言した。足元では、一部のトレーダーが値上がり期待のトークン売買ではなく、特定の出来事が起きる可能性を織り込む予測市場に関心を移しているという。

同氏は、暗号資産市場で「100倍上がるトークン」を誰より早く見つけようとする競争が激しくなっていると指摘した。実態価値に乏しいと考えながらも、価格急騰を見込んで買い、暴落する前に売り抜けて利ざやを得ようとする動きがあると説明した。

こうした手法で大きな利益を上げる例はあるものの、急騰した資産価格はいずれ下落するとし、そうした構図を「非合理的な過熱」「ババ抜き」と表現した。

一方、予測市場はこうしたトークン投機とは収益構造が異なると強調した。Polymarketには短期間で何十倍にも値上がりするような性質はなく、短期的な急騰を狙うのではなく、情報と確率分析に基づいて取引が行われるとした。

予測市場の取引規模は拡大している。DeFiLlamaによると、Polymarketの直近7日間の取引高は12億1000万ドルで業界2位だった。首位は23億ドルを記録したKalshiだった。

もっとも、取引高の増加だけで、アルトコイン市場の資金が予測市場へ流入していると結論付けるのは難しいとの認識も示した。

予測市場の成長が、そのまま投資の安定性を意味するわけではない。2025年12月には、10x Researchが予測市場を暗号資産市場における新たな競争領域と評価した。データを使いこなす専門トレーダーが、短期利益を狙う個人投資家との情報格差や価格差を利用して収益を上げているとの分析だ。

規制面の負担も重い。報道によると、JPMorgan Chaseは2026年8月、規制上の懸念を理由にPolymarketとの金融取引関係を終了した。一方で、Polymarketが将来的に上場を進める場合には、引受主幹事への参加に引き続き関心を示したという。

米国では10以上の州が、PolymarketとKalshiのいずれか、または両社に対し、スポーツイベント関連契約を巡って法的措置に踏み切った。ほかの国でも、規制当局がPolymarketへの接続を遮断、または制限している。

コプラン氏の発言は、トークンの急騰を追う投機資金の一部が、出来事の発生確率を分析する取引へ関心を移しつつあるとの問題意識を示したものだ。ただ、予測市場でも情報と分析力が収益を左右する構図は変わらず、個人投資家が不利になりやすいとの懸念は残る。

予測市場が継続的に成長するには、取引高の拡大だけでなく、情報の非対称性や規制の不確実性といった課題への対応が問われそうだ。

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