Claude Codeのプロンプト設計について語ったボリス・チェルニー氏。写真=Shutterstock

AnthropicのAIコーディングツール「Claude Code」を開発したボリス・チェルニー氏は、最新のAIモデルでは、複雑で型にはまったプロンプトを作り込む重要性が低下しているとの見方を示した。AIには細部まで指示を詰め込むよりも、「何をさせたいのか」「どの程度の労力をかけてほしいのか」「結果をどう検証するのか」を明確に伝えることが重要だという。

Business Insiderが7日(米国時間)に報じた。チェルニー氏はX(旧Twitter)への投稿で、「Claudeには同僚に話すように話せ」と説明。「プロンプトに特別な秘訣はなく、多くの作業では過度に構造化したり、細かく指示したりする必要はない」と述べた。モデル性能の向上により、特定の言い回しや複雑な「プロンプト公式」を探す重要性は薄れているとした。

同氏が挙げたポイントは3つだ。AIに対して「何をすべきか」「どの程度の労力をかけるべきか」「結果が正しいかをどう確かめるか」を伝えればよいという。チャットボットの性能を引き出すため、最適な表現や定型文を共有していた従来の手法とは対照的だ。

同氏が公開した実際のプロンプトも、自然な会話に近い内容だった。あるポッドキャストを「本当に驚いた」と評価したうえで、その内容を基にアーティファクトを作成するよう依頼。さらに、十分なトークンを使い、視覚資料はThe New YorkerやThe New York Timesのデータ可視化を上回る水準にしてほしいと求めた。

話題となったのは、「水彩画を入れてみてもよい」との一文だ。ある利用者が、水彩画を求めるのであれば明確に指示すべきだと指摘したのに対し、チェルニー氏はClaude Opus 5.5について「センスが良い」と説明し、モデル自身の判断に委ねる考えを示した。実際の成果物には、ベージュやオレンジ系の水彩風グラフィックが含まれていたという。

もっとも、すべての作業でプロンプトの構造化が不要というわけではない。Anthropicも、長文の文書や大量の資料を扱う複雑な業務では、入力を整理し、検証方法を明示する進め方を推奨している。チェルニー氏の主張は、最新AIでは細かな注文の“型”にこだわるより、目標と投入工数、検証方法を明確に示す方が重要だという点にある。

チェルニー氏はXで、「人々が、これが自分のClaudeへのプロンプトの出し方だと知って驚いていることに、むしろ驚いている」とも投稿した。そのうえで、「Claudeに目標を与えれば、やり方は自分で見つける」とし、Sonnet 3.5の頃に比べると、現在はプロンプトの細かな技巧よりも、目的と期待する作業量、検証基準を伝えることが重要になっていると強調した。

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