パーソナルAIエージェントを開発するスタートアップのTabが、企業価値3億ドル(約450億円)で注目を集めている。TechCrunchが7日(現地時間)に報じた。
報道によると、Tabを率いるブレナン・アーブズ氏、スタッフォード・シュリット氏、アンマル・アムダニ氏の3人は、2026年初めに開発に着手した。
Tabは、iMessageやWhatsAppを通じて依頼を受け付ける。ユーザーがテキストで指示を送ると、買い物の手配や誕生日プレゼント探し、各種予約などの日常業務を代行する仕組みだ。
アムダニ氏は、「信頼できる相手にメッセージを送る感覚でTabに依頼すれば、日々の負担を減らせる」と説明する。請求書対応や予約、後回しにしがちな電話のほか、身近な人に関わる用事まで担うという。Tabは独自の電話番号やコンピューター、ウォレットを備え、手順を示すだけでなく、実際の作業まで実行する点を特徴としている。
今回の投資にはSV Angel、Bala Ventures、American Spiritが参加した。TechCrunchによれば、Tabは口コミを軸に利用者を増やしており、近く新製品の投入も計画している。
Tabは、個人向けAIエージェント分野の新興企業の1社だ。InstinctやMeta Museも、レストラン予約や旅行手配といった日常業務の代行を打ち出している。
アムダニ氏は、各社がAIの能力向上を競うなか、消費者向けAIを巡る競争が本格化していると指摘する。その一方で、優れたデモを示せる企業がそのまま勝者になるとは限らず、AIを日常生活に受け入れてもらえるかどうかが、より難しい課題だと述べた。
同氏はまた、メールを読み、電話をかけ、商品を購入するAIアシスタントは、ユーザーの信頼がなければ成り立たないとも語った。
Tabによると、ユーザーデータはAIの学習には利用しない。決済カード情報はTab側でも閲覧できない別管理の保管庫で扱うほか、取り消しのできない作業はユーザーの承認なしに実行しない方針だ。
アムダニ氏は、「能力があることは大前提であり、製品の本質は信頼だ」と強調した。