米連邦通信委員会(FCC)は29日、衛星とスマートフォンを直接つなぐD2D(Direct-to-Device)サービス向けに、25MHzの周波数を追加供給する競売案を採決する。対象は1675〜1695MHz帯と2020〜2025MHz帯で、SCS向けの追加周波数活用や関連ルールの見直しもあわせて議題に載せる。
7日付のCNBCなどの報道によると、FCCはD2D向け周波数の追加供給に向けた手続きを進める。今回の採決対象となるのは、1675〜1695MHz帯と2020〜2025MHz帯の計25MHzだ。
FCCはこのほか、衛星で携帯電話の不感地帯を補完するSCS向けに追加で482MHzを活用する案や、関連制度の見直しについても議論する。ただ、いずれも直ちに周波数を割り当てるものではなく、競売やルール整備に向けた手続きに当たる。
こうした動きは、SpaceXやAmazonなどによるD2D市場での競争を後押しする可能性がある。Amazonは7月、スマートフォンと直接接続する最大5105機の低軌道衛星コンステレーションについて、FCCに申請した。
同計画では2028年から配備を開始し、地上の移動通信網が届かない地域に音声、メッセージ、データ通信を提供する方針だという。
Amazonはこれに先立つ4月、Globalstarの買収で合意した。Globalstarが保有する移動衛星サービス(MSS)向け周波数と衛星インフラを、AmazonのD2D事業に活用する狙いとみられる。
SpaceXも動きを加速している。FCCは6日、SpaceXが申請した1万5000機規模の新たなD2D衛星システムを、条件付きで承認した。
この衛星群は、SpaceXがEchoStarから確保した周波数などを活用し、米国でスマートフォン直接接続サービスを提供する計画だ。
FCCは別途、800MHzセルラー帯におけるドローン運用の制約となってきた規制を撤廃する案についても採決する。ブレンダン・カーFCC委員長は、D2Dの拡大が通信空白地域の縮小につながり、次世代の衛星・ドローン産業における周波数活用を促すとの見方を示した。