SpaceXが、Starlinkのスマートフォン直接接続サービスの拡大に向け、重要な規制上の承認を得た。他の移動通信事業者と別途契約を結ばずに、自社の周波数を活用できる道も開かれた。
Business Insiderが7日(現地時間)に報じたところによると、米連邦通信委員会(FCC)は、SpaceXが同サービス向けにStarlink衛星を最大1万5000機配備・運用することを承認した。あわせてFCCは、1社以上の移動通信事業者と周波数の賃貸借契約を結ぶ必要があるとする規定も免除した。これによりSpaceXは、同サービスで自社周波数を利用できるようになった。
今回の決定により、SpaceXは既存の移動通信事業者のインフラへの依存を抑えながら、無線通信事業の拡大を進めやすくなる。FCCは承認決定の中で、SpaceXの衛星配備が競争を促し、より多くの地域で利用者の選択肢を広げることで、通信サービスの普及拡大につながるとの見方を示した。
この決定を受け、SpaceXとVerizon、AT&T、T-Mobileといった米主要通信事業者との競争への影響が焦点となる。一方、既存の通信事業者は現時点で、衛星サービスの競争力を高く見積もっていない。
ダン・シュルマン氏は先月、Goldman Sachsのカンファレンスで、Starlinkを含む低軌道(LEO)衛星事業者が自社のブロードバンド事業の成長に与えた影響について、「ほとんど見られなかった」と述べた。さらに、中期だけでなく長期的にも、衛星サービスを「実質的な競争相手」とは見ていないとした。
今回のFCC承認は、Starlinkが衛星ベースの接続サービスを既存の移動通信事業者の補完にとどめず、独自の無線通信サービスへ広げるうえで、制度面の追い風となる。今後は、SpaceXが衛星配備とサービス拡大をどのペースで進めるのか、また既存の移動通信事業者がどう対応するのかが、米通信市場の重要な変数となりそうだ。