トム・リー氏(BitMine会長、写真=BitMine)

BitMine Emergent Technologiesが、イーサリアム(ETH)の保有上限を総供給量の5%に設定する方針を明確にした。現在の保有量は約600万ETHで、総供給量に占める比率は約4.9%。上限を超える場合は、ステーキング報酬の売却で調整する考えだ。

ブロックチェーンメディアのCointelegraphによると、トム・リー氏(BitMine会長)は7日、シンガポールで開かれた「Token2049」の基調講演で、同社が約600万ETHを確保したと明らかにした。5%到達には、なお約10万ETHの積み増しが必要になる。

リー氏は、この水準を保有上限と位置付け、イーサリアム総供給量の5%を超えて保有する考えはないと述べた。これまでは、イーサリアムの普及動向次第では5%超の保有もあり得るとの見方を示していたが、今回の発言で上限を明確にした格好だ。

この判断は資本調達戦略とも連動する。リー氏は、保有上限を定めることで、追加のETH購入に向けた資金調達の必要性を抑えられると説明した。5%の上限があれば、相場上昇時の効果を高めつつ、追加資本の調達を懸念する段階はすでに過ぎたとの認識を示した。

また、同社が保有するイーサリアムの大半は、相場が弱い局面で買い増したものだとも語った。同社の買いがETH価格の下支えに寄与したと主張し、目標水準に達した後は追加購入に踏み切る必要はないとの見方を示した。

一方で、購入を止めてもステーキング報酬によって保有量が増える可能性はある。BitMineは、これにより保有比率が総供給量の5%を上回った場合、ステーキング報酬を売却して比率を調整できるとしている。

同社はこれまで、資本市場での資金調達と株主還元を並行して進めてきた。6月には3億ドル(約450億円)規模の永久優先株の公募を開始。8月上旬までには、40億ドル(約6000億円)規模の自社株買いプログラムに基づき、普通株1610万株を買い戻した。

保有比率が5%に達すれば、BitMineのイーサリアム戦略は、資産の積み上げから運用と収益管理へ軸足を移す可能性がある。今後は、ステーキング収益や自社株買いを通じて株主価値をどこまで高められるかが焦点となる。加えて、残る約10万ETHの購入時期や、上限を維持しながらステーキング報酬をどう活用するかも注目される。

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