ドナルド・トランプ米大統領が、連邦政府内で人工知能(AI)に代えて超知能(SI)の表記を使うよう指示したことを受け、スロベニアの国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)「.si」の登録が急増した。
Gigazineが7日付で報じたところによると、トランプ大統領は9月29日、行政命令に署名した。米行政府の公式文書やウェブサイト、対外発信では、Artificial Intelligence(AI)ではなくSuper Intelligence(SI)という表現を用いるよう求めたという。
これを受け、.siドメインの登録需要が急拡大した。現地のドメイン管理機関Register.siによると、9月の.si登録件数は前月比2199%増となった。
行政命令に署名した翌日の9月30日には、1日だけで約1万1000件が新規登録された。もっとも、Register.siは、増加分のすべてをトランプ大統領の政策だけによるものと断定するのは難しいとしている。
ウェブホスティング事業者Hostingerでも同様の動きが確認された。9月30日は約4300件、10月1日は約5400件の.siドメインが登録され、販売数では「.com」に次ぐ2位となった。購入者の過半は米国とインドの利用者だった。
ただ、増加分がそのままAIやSI関連サービス向けの実需を反映しているわけではない。Hostingerの分類では、.siドメインのうちAI関連と明確に分かる名称は約3%にとどまった。将来の値上がりを見込んだ先回り取得や転売目的の可能性もある。
.siは、スロベニアの公的機関ARNES傘下のRegister.siが管理しており、海外の個人や企業も登録できる。Hostingerは、.siの価格が年額約12ドルと「.ai」より安く、希望する名称も確保しやすい点が需要拡大の要因になったとみている。
一方で、.siが短期間で「.ai」の代替になる可能性は低いとの見方も示した。
また、メラニア・トランプ夫人がスロベニア出身であることから、今回の登録急増とトランプ一族の間に直接の利害関係があるとする見方も一部で取り沙汰された。ただ、そうした説を裏付ける根拠は確認されていない。