デジタルルーブルの口座数は導入1カ月で当局想定を上回った。写真=Shutterstock

ロシア中央銀行のデジタルルーブル口座数が、導入から1カ月で22万を突破した。当局が当初見込んでいた約6万口座を大幅に上回っており、試験段階にとどまらず実利用へ移行できるかを占う初期指標として注目を集めている。

Cointelegraphが10月6日に報じたところによると、デジタルルーブルは9月1日に開始された。ロイター通信によれば、ロシア中央銀行のズルフィヤ・カフルマノバ副総裁は、導入後わずか1カ月で口座数が22万を突破し、当局予測を大きく上回ったと明らかにした。

今回の口座数の伸びは、BRICSで進むCBDC連携の議論とも軌を一にする。BRICSは、加盟国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)を接続し、越境決済に活用する方法を検討している。

ロシアはこうした流れの中で、デジタルルーブルを国内決済インフラの強化に加え、対外決済戦略の一角として位置付ける考えを示している。

ロシアはウクライナ戦争後、西側諸国の制裁を受け、国際金融網の一部へのアクセスが制約され、中国やインドなど主要な貿易相手国との決済も複雑化した。これを受け、デジタルルーブルの開発を加速させた。

狙いは、デジタル通貨の活用を通じて既存の決済ネットワークへの依存度を引き下げることにあるとみられる。

先月、インドのニューデリーで開かれた第18回BRICS首脳会議では、域内通貨による決済拡大に加え、加盟国のCBDCを連携させた越境決済の検討が主要議題として扱われた。首脳らは自国通貨建ての貿易決済拡大を支持した。

一方で、CBDCを巡る議論はなお続いている。中央銀行が発行するデジタル通貨については、政府による監視強化や資金統制につながるとの懸念が以前から指摘されてきた。

米国では今年成立した法律に、連邦準備制度理事会(FRB)が2030年末までCBDCを発行または作成することを禁じる条項が盛り込まれた。

こうした中、ロシアの初期データは、CBDCが試験運用にとどまらず実際の利用者を確保できるかを見極める事例として注目される。今後は、口座数の増加が実利用の拡大につながるか、またBRICSで議論される越境決済の枠組みが具体的な制度設計へ進むかが焦点となる。

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