Toss Bankは7日、生成AIを活用した「AIチャットエージェント」の対象を全顧客に拡大したと発表した。カード配送状況の確認から紛失届の受け付けまで、対話形式で各種問い合わせや手続きに対応する。オペレーターにつながるまでの時間は、従来の約5分から約30秒へと短縮した。
同サービスは、顧客が自然な文章で入力した問い合わせ内容を理解し、回答だけでなく必要な手続きまで案内する仕組み。従来のシナリオ型チャットボットとは異なり、大規模言語モデル(LLM)を活用して、質問の意図や会話の文脈を把握する。
例えば、顧客が日常的な表現でカードの配送状況を尋ねると、AIが関連情報を案内する。後払いの交通利用分の支払いが必要な場合は、利用明細を確認したうえで支払い画面へ誘導する。サービスは24時間利用できる。
Toss Bankによると、AIチャットエージェントの導入後、オペレーターにつながるまでに5分以上かかっていた時間は約30秒まで短縮され、約90%改善した。先月27日から1週間、相談を終えた顧客を対象に実施したアンケートでは、AI対応の満足度は従来のチャットボットの約2倍だった。
本人確認を要する手続きについては、Toss BankアプリのFace ID、指紋認証、PINなどの認証手続きと連携した。
一方、ボイスフィッシング詐欺や金融詐欺などの緊急性が高いケースや、誤案内のリスクが検知された場合は、オペレーター対応に切り替える。やり取りが長引く場合でも、同じチャット画面上でオペレーターがAIとの対応内容を引き継げるようにした。
同社は「メニューをたどったり待機したりすることなく、チャット画面内でカード配送に関する問い合わせから紛失届まで処理できるようにした。今後も安全性と利便性の向上に向け、AI相談サービスを拡充していく」としている。