Anthropicは、企業でAI導入を主導するエンジニアの育成に1億ドル(約150億円)を投じる。新設する「Claude Frontier Academy」を通じ、2027年末までにFDE(Frontier Deployment Engineer)を1万人育成する計画だ。
TechRadarが6日(現地時間)に報じた。FDEは、企業内でAI活用のユースケースを見いだし、セキュリティの検討からシステムへの実装、本番導入までを担う人材を指す。
参加者は、顧客企業が自社のエンジニアから選抜する。研修はAnthropicのエンジニアによる対面プログラムから始まり、実際の企業環境を想定したプロジェクト演習を通じて、ユースケースの選定、セキュリティ検討、導入、引き継ぎまでの流れを学ぶ。
選抜を通過した参加者は、12週間のレジデンシープログラムに進み、所属先でClaude導入プロジェクトを主導する。最終評価に合格するとFDE資格が付与され、第1期の修了者は2027年初めに出る見通しだ。
第1期には、Accenture、Bain、Capgemini、オーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)、Deloitte、McKinsey、Morgan Stanley、Novo Nordiskなどのエンジニアが参加する。プログラムはサンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドンですでに実施している。
Anthropicは既存の「Claude Partner Network」を通じ、4万6000社にまたがる専門人材向けに17万5000件超のClaude認定を発行してきた。今回のアカデミーでは、オンライン認定にとどまらず、企業システムへAIを実装し、運用まで担える中核人材の育成に軸足を移す。
競合のOpenAIも、顧客企業に直接入り込むエンジニア組織を運営している。これに対しAnthropicは、自社の人員を増やすのではなく、コンサルティング会社や顧客企業のエンジニアを直接育成する方式を採る。パートナー企業の自走力を高めることで、より多くの企業顧客との接点拡大につなげる狙いがある。