Bitcoinの過去3年間の投資成績は、限られた急騰日に大きく左右されていた。米暗号資産運用会社Grayscaleは、過去3年のBitcoinの累計リターンが約225%だった一方、上昇率上位15日を除くとマイナス11%に転じるとの分析を公表した。
ブロックチェーンメディアのCoinPostが6日に伝えたところによると、Grayscaleは5日付のレポートでこうした試算を示した。短期的な相場の出入りを狙う投資家は、長期成績を押し上げた主要な上昇局面を逃す可能性があると指摘している。
分析ではBloombergのデータを基に、2025年9月23日までの3年間についてBitcoinとNasdaq 100のリターンを比較した。Bitcoinの累計リターンは約225%で、同期間のNasdaq 100の109%を大きく上回った。
ただ、リターンは全取引日に均等に分布していたわけではなかった。Bitcoinは上昇率上位5日を除くと累計リターンが95%まで低下し、上位10日を除くと27%に縮小した。さらに上昇率上位15日を除外すると、累計リターンはマイナス11%となった。
この上位15日は、全取引日の2%未満にとどまる。ごく一部の急騰日が、3年間の投資成績に極めて大きな影響を与えていたことになる。
Nasdaq 100でも同様の傾向は確認されたが、影響の大きさはBitcoinほどではなかった。3年累計リターンは109%から、上昇率上位15日を除くと21%まで低下した。Grayscaleは、Bitcoinの長期成績は株式市場に比べても、少数の大幅上昇日に集中しやすいと分析した。
こうしたリターン構造は、市場タイミングの難しさも示している。急騰後に相場の方向感が明確になるのを待てば、主要な上昇局面を取り逃す恐れがあるためだ。価格変動の沈静化や見通しの明確化を待って投資を見送ることで、機会損失が生じ得るとしている。
一方でGrayscaleは、今回の分析をそのまま売買戦略に当てはめるべきではないとも強調した。分析では、過去の日次リターンを順位付けし、上昇率が最も高かった日のリターンをゼロに置き換えて累計リターンを再計算している。将来どの日が急騰日になるかを事前に正確に予測することはできないためだ。
また、分析には一定の限界もある。上昇率の高い日に焦点を当てているため、急落が集中した最悪の取引日が成績に与える影響は織り込まれていない。別の3年区間でも同様の傾向が再現されるかどうかや、保有期間中の最大ドローダウン、取引コストなども検証対象には含まれていない。
それでもGrayscaleは、Bitcoinの長期リターンを狙う投資家にとっては、短期の売買タイミングを計るよりも、市場への継続的なエクスポージャーを維持する戦略を検討する余地があるとしている。今回の分析は、Bitcoinの長期上昇が安定的な値上がりの積み重ねというより、一部の強い上昇局面によって大きく押し上げられてきたことを示した。