BitMineがイーサリアムの保有を一段と積み増した。1万5112ETHを追加取得し、総保有量は601万6414ETHとなった。総供給量1億2210万ETHの4.9%に相当し、同社が掲げる5%保有目標「Alchemy of 5%」の達成率は99%に達した。Decryptが10月5日付で報じた。
今回の取得額は約4100万ドル。BitMineは1ETH当たり2726ドルを前提に、保有するイーサリアムの価値を約164億ドルと試算している。2025年6月30日に財務戦略を始動して以降、週次で買い増しを続けており、約15カ月で5%目標が射程に入った格好だ。
トム・リー会長は、暗号資産市場の強気基調が続いているとの認識を示した。米連邦準備制度理事会(Fed)のタカ派姿勢や原油高、世界的な国債利回りの上昇といった逆風がある中でも、今四半期のイーサリアムはS&P 500を6832bp上回ったと説明した。マクロ環境の悪化にもかかわらず、イーサリアムの収益率が他のマクロ資産を大きく上回ったという。
リー氏はあわせて、2025〜2026年の弱気局面でもBitMine株はイーサリアムを上回る推移だったと述べた。同社によると、2026年最初の9カ月ではBMNRが3%下落、イーサリアムは10%下落した。
保有資産全体も拡大している。現金や他のトークン、「ムーンショット」投資資産を含む総保有額は、10月4日時点で174億ドルに達した。内訳は、ビットコイン214BTC、現金および流動性証券6億4300万ドル、Beast Industries持分1億8000万ドル、EIGHTCO Holdings持分1億1700万ドルなど。BitMineは、EIGHTCOをOpenAIへの間接的なエクスポージャーを得られる数少ない上場株の一つと位置付けている。
イーサリアム運用の収益化も進めている。BitMineは保有量の約84%に当たる506万7309ETHを、自社のMAVANプラットフォーム経由でステーキングしている。年間換算の予想売上高は約3億6300万ドルとしている。
こうした動きにより、BitMineは世界最大のイーサリアム財務保有企業の地位を維持している。暗号資産を財務資産として保有する企業全体でも、Strategyに次ぐ2位につける。Strategyは約84万7666BTCを保有し、直近では第3四半期に210億ドルの利益を計上した後、ビットコインの買い増しを再開した。Metaplanetも、財務運用構造を強調するために1万BTCを売却した後、再取得に踏み切っている。
BitMineの直近の戦略は、単なる買い増しにとどまらない。イーサリアム保有比率の引き上げと、ステーキングによる収益確保を同時に進める構えだ。市場の焦点は、同社が実際に総供給量の5%を超えるかどうかに加え、大規模保有とステーキング収益が財務実績にどこまで結び付くかに移っている。